歴史展示との対話

開催概要 名称:歴史展示との対話-記憶をつなげば、市民が生まれる?
日程:2005年10月6日(木)
時間:10時~17時30分
場所:国立歴史民俗博物館 大会議室
主催:国立歴史民俗博物館・まち研究所
開催主旨

生涯学習時代が本格的に始まり、博物館に期待されている役割はとみに増えていますが、そのなかで、近年注目されているのが、「記憶を継承すること」と「市民を形成すること」との関係性のなかで博物館が果たすべき、あるいは果たしうる役割とは何か、という点です。博物館が人々の「記憶」に関わることが求められていると言い換えてもよいかもしれません。
もちろん、関わり方はそう簡単ではなく、一方では「一方的な」「国民の記憶」の形成に深く関わってしまう危険性もあります。「継承すべき記憶」という言い方をすると、当然のことながら、「残すにあたいする記憶」という価値判断が前提になってしまいます。災害や戦災の記憶を継承しようという地域の博物館の活動をどのように評価していくのか、という問題にもつながります。こうした問題点をふまえつつ、博物館が「記憶」とどのように関われるのか、という点について考えてみたいと思います。こうした、「記憶」をめぐる博物館の理念的、実践的な役割について、興味をお持ちの方々と一緒に考える場を設けたいと思います。

シーボルトと植物

開催概要 名称:シーボルトと植物
日程:2002年4月29日(月)
時間:10時~12時
場所:国立歴史民俗博物館 講堂
主催:国立歴史民俗博物館 佐倉市  佐倉日蘭協会
開催主旨

講演:
「シーボルトと日本の植物」 カーラ・テーネ(ライデン大学付属植物園)
「花の男 シーボルト」 大場秀章(東京大学総合研究博物館)

博物館教育とデジタルメディア

開催概要 名称:博物館教育とデジタルメディア
日程:2002年1月17日(木)
時間:13時~16時30分
場所:国立歴史民俗博物館 大会議室
主催:
国立歴史民俗博物館
科学研究費「生涯学習時代における博物館教育・教育員養成および歴史展示に関する総合的研究」グループ
開催主旨

今回のセミナーでは、イギリスにおいて現在特に話題となっており、かつ当館でも積極的に推進している、博物館におけるデジタルメディアの利用の問題をテーマとした。
当日の講演では、アンダーソン氏は主に、文化的リソースの利用促進を目的とした「カルチャー・オンライン」という、現在イギリスにおいて国家レベルで進行中の計画について報告され、その可能性や問題点について述べられた。特に、その投資をどのような方向で用いるか、すなわち、博物館が所蔵する資料の詳細・正確なデジタル化をはかるか、それとも一般公衆が利用しやすくするために使うかという議論が、博物館のあり方という本質的な問題ともかかわって行われていることも紹介された。その将来像を示したビデオや、V&Aでの実践を示したスライドも上映された。デジタルメディアによって情報提供ができるようになると、博物館はより参加型で創造的なものを提供する必要があるとされた。
ついで、三人のコメンテーターが報告を行った。
まず安達文夫氏(情報資料研究部)から、当館のデジタルメディア利用によるサービスの全体像と、当館で開発した「絵画資料自在閲覧装置」の紹介が行われた。
久留島浩氏(歴史研究部・教育プロジェクト代表)は、デジタルメディアを利用する立場から、先の装置を利用して江戸図屏風を読み解く教育プログラムを紹介すると共に、一方でデジタルメディアの利用には多くの問題点があることを報告した。
染川香澄氏(ハンズオンプランニング)は、結局ローテクの装置と同じように、利用者がその人自身として何かを獲得できるようにすることが重要で、そのための開発過程が問題であろう、と指摘した。
その後、講演者からの応答と、フロアからの発言も含めた討論を行った。
全体として、日英双方の技術や現状、および展望などについて、またそこから導き出される博物館の使命について、情報や意見を交換し相互に認識を深めることができたことは有益であった。特に、イギリスにおいてはこの問題が国家の教育の重要な一環としてとらえられ、将来に向けての活動が、個々の博物館を越えたレベルで組織的・戦略的に行われていることは印象深かった。
外部からも予想以上の参加を得たことは、日本の博物館界における共通認識の形成や、博物館同士のネットワークづくりなどにとっても意味があったと言えよう。
後日参加者からも感想を募ったが、イギリスの文化資源についての考え方や、個別館を越えた実践、具体的なプログラムなど、様々な点で参考になったとする意見が寄せられた。