刊行物

歴史系総合誌「歴博」

歴史系総合誌「歴博」は歴史・考古・民俗の最新研究成果をわかりやすく紹介しています。22万点を超える国立歴史民俗博物館所蔵資料を毎号カラー写真で解説します。

国立歴史民俗博物館編集、A4判変形、32頁、奇数月発行(1996年5月より)
定価 560円、年間購読料 4,500円(送料込み)
詳しいお問い合わせは (財)歴史民俗博物館振興会 までどうぞ。

第96号 1999年9月20日発行

第96号 1999年9月20日発行
[特集] くらしの歴史学 子どもから大人へ
連載「歴史の証人-写真による収蔵品紹介-」
戦時下の「遊び」

このページの上部へ

表紙解説

人生道中記/内裏雛と御所人形(本館蔵)

写真1 写真2

人の人生は,しばしば旅にたとえられる.『略節両面善悪両道中独案内』(江戸時代)と題されたこの図も,儒教的道徳観に基づいて善悪への道が縦横に走り,さながら人生の道中図となっている.そこでは,下端中央に描かれた夫婦の「いもせ山」から生まれ出て,「二恩榎木」の一里塚に導かれながら,「うばがいし」や「ちのみ井」を経て人生の旅路が始まる.子どもは,「はかま木(袴着)」「かみおき(髪置き)」「おびとき(帯解き)」などの儀礼を通過し,「わんぱく堂」を経て成長していく.その先の「てならいばし」を渡り「元ぷく石」を過ぎて「声変わり坂」を登れば,ついに迷い道の大人の世界である.この間,親は折りに触れて,子どもの健やかな成長と将来を祈る.稚児輪に結った立ち姿や,鬢幅をつけて烏帽子狩衣姿の,あるいは弁慶に見立てられた姿の,子どもをかたどった御所人形には,そうした親の願いも込められている.内裏雛などを飾る雛祭りも,そうした行事のひとつであろう,写真の人形は,いずれも江戸幕府 14代将軍徳川家茂の夫人和宮親子所用のもの.

このページの上部へ

目次

巻頭エッセイ 博物館へ行こう!

懐かしさとの出会いの場 今川 花織

歴史の証人 写真による 新収蔵品紹介

戦時下の「遊び」  

[特集] くらしの歴史学 子どもから大人へ

戦う村の若者と子ども 藤木 久志
子どもから大人へ -縄文時代の場合- 山田 康弘
「糸満売り」の恐怖 古家 信平
[コラム] 抜歯-子どもから大人へ- 春成 秀爾
[コラム] 近代少年法の誕生 城戸 浩正

歴博対談 第26回

民話の世界を語る [松谷 みよ子+常光 徹]

書評

歴博大学院セミナー 『考古資料と歴史学』
考古学研究推進のスクラム
評者 新納 泉

展示批評

企画展示 「よみがえる漢王朝」
歴博ならではの演出
評者 籾山 明

地球時代の日本研究 第15回

米国における戦後日本研究の発展 ヘレン・ハーデッカー

歴史への招待状

江戸モード大図鑑 -小袖文様にみる美の系譜- 丸山 伸彦

〔歴博かわら版〕

表紙