刊行物

歴史系総合誌「歴博」

歴史系総合誌「歴博」は歴史・考古・民俗の最新研究成果をわかりやすく紹介しています。22万点を超える国立歴史民俗博物館所蔵資料を毎号カラー写真で解説します。

国立歴史民俗博物館編集、A4判変形、32頁、奇数月発行(1996年5月より)
定価 560円、年間購読料 4,500円(送料込み)
詳しいお問い合わせは (財)歴史民俗博物館振興会 までどうぞ。

第89号 1998年7月20日発行

第89号 1998年7月20日発行
[特集] ペットの社会史
連載 歴史の証人 写真による〈館蔵資料紹介〉
ペットの社会史

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表紙解説

南蛮人来朝図屏風/御所人形「犬乗り童子」
(国立歴史民俗博物館蔵)

写真1 写真2
南蛮人来朝図屏風(右隻) 御所人形「犬乗り童子」

わが国で犬や猫を一般庶民がペットとして飼うようになったのは明治時代に入ってからといわれるが,飼育の歴史そのものは古代までさかのぼることができる.その愛らしい姿は,しばしば絵巻や屏風絵などにも表現され,また,人形のモチーフともなっている.歴博の人形コレクションにも,丸々とした犬にまたがった幼児を主題とした御所人形がある.赤児が力強く育つようにとの願いの込められたものであろう.一方,17世紀初頭に渡来した南蛮人の風俗をとらえた「南蛮人来朝図」では,優美な姿の洋犬と長毛種の猫が,南蛮人とその従者に紐でつながれ,極東の港町界隈を物珍しげに闊歩している姿が描きだされている.猫を紐でつなぐ例は,南蛮屏風のみならず,近世までの絵画に少なからず見出される.ペットとの接し方にも,時代とともに多様な変節がうかがわれて興味深い.

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目次

巻頭エッセイ 博物館へ行こう!

「湖と人との関係」を扱う琵琶湖博物館 川那部浩哉

歴史の証人 写真による〈館蔵資料紹介〉

ペットの社会史  

[特集] ペットの社会史

古代人の動物観 ―出土遺物でみる奈良・平安時代― 北條朝彦
渡来象の社会史 太田尚宏
現代日本におけるペットの家族化
ペットからコンパニオン・アニマルへ
武田道生
[コラム] 猿回し ―厩の神― 田沢裕賀
[コラム] お犬様と神の使い 塚本 学
[コラム] 「たまごっち」と子育て 八木橋伸浩
[コラム] スリランカ人と動物 ―ムラの生活から― 高桑史子

歴博対談 第19回

戦後歴史学と戦争研究 [藤井忠俊+鹿野政直]

書評

小島道裕著 『城と城下 近江戦国誌』 村田修三

展示批評

企画展示 「陶磁器の文化史」
発掘が大きな位置を占める展示
坂井秀弥

地球時代の日本研究 第8回

「ジャパニーズ・スタディーズ」はもう,やめた方がいい トム・ギル

《歴史への招待状》

[企画展示] 布のちから・布のわざ
フリーマーケットの風呂敷包み
朝岡康二

〔歴博かわら版〕

表紙