刊行物

歴史系総合誌「歴博」

歴史系総合誌「歴博」は歴史・考古・民俗の最新研究成果をわかりやすく紹介しています。22万点を超える国立歴史民俗博物館所蔵資料を毎号カラー写真で解説します。

国立歴史民俗博物館編集、A4判変形、32頁、奇数月発行(1996年5月より)
定価 560円、年間購読料 4,500円(送料込み)
詳しいお問い合わせは (財)歴史民俗博物館振興会 までどうぞ。

第121号 2003年11月20日発行

第121号 2003年11月20日発行
[特集]胎動する歴史学 「墓」
連載「歴史の証人-写真による収蔵品紹介-」
「銅鐸の世界」

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表紙解説

餓鬼草紙・長崎県日島曲古墓群・背光五輪塔

写真1 写真2

死体を葬り、塚を造り、その上に供養の塔婆を立てる。中世に、そうした埋葬をされるのは、限られた人だけであった。亡くなると山や河原に置き捨てられ、犬に食われたり、腐るに任せて放っておかれることもままあった。その凄惨な世界は餓鬼が棲む世界にふさわしく、「餓鬼草紙」の中でも最も真に迫ったシーンとして描かれている。中世には僧侶や武士階級の供養塔として五輪塔や宝篋印塔(ほうきょういんとう)が立てられた。これらは全国各地に広まった石塔であり、九州西方の五島列島日島曲古墓群(ひのしままがりこぼぐん)からも多数の五輪塔・宝篋印塔が出土している。庶民層にまで石塔の造立が広まるのは江戸時代になってからである。しかし畿内地域ではやや早く、戦国時代にはその萌芽が窺われる。五輪塔を浮彫した背光五輪塔(はいこうごりんとう)はその一形式で、奈良県天理市中山念仏寺墓地では早くも天文年間(1532-55)から見られる。

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目次

巻頭エッセイ 10

[特集]胎動する歴史学 「墓」
お墓の語る社会史
白石 太一郎

歴史の証人 写真による 収蔵品紹介

銅鐸の世界 春成 秀爾

[特集]胎動する歴史学 「墓」

大和の郷墓 白石 太一郎
墓地と死穢-民俗は歴史の投影である- 新谷 尚紀
石塔の変遷 村木 二郎
神社祭祀と死穢忌避-宮座の長老とその死- 関沢 まゆみ
[コラム] 荘境の中世墓地 高橋 一樹
[コラム] 城と墓-北海道上ノ国勝山館から- 千田 嘉博

歴博けんきゅう便 第16回

第42回歴博フォーラム
「王の墓と奉仕する人々」
杉山 晋作

研究者紹介 〔その10〕

アリやカニをみるように人間をみる-生物学から生態人類学へ- 吉村 郊子

書評

金 宗大 著/南 根祐 訳 『トケビ 韓国妖怪考』 常光 徹

自著紹介

宇田川 武久 著 『戦国水軍の興亡』  
藤尾 慎一郎 著 『縄文論争』  

展示批評

企画展示 開館20周年記念企画展示
「ドキュメント災害史1703-2003 -地震・噴火・津波、そして復興-」
「主張」は何か!?
宮本 真二

れ・き・は・く・井・戸・端・会・議

〔歴博かわら版〕

表紙