このページの目次
開催概要広報用素材の提供について問い合わせ先

開催概要

2005年度夏季特別企画 「紀州徳川家伝来の楽器」
開催期間2005年8月13日(土)~9月19日(月・祝)
開催期間 2005年8月13日(土)~9月19日(月・祝)
会場 国立歴史民俗博物館 企画展示室第1室
料金 通常料金
同時開催 「夏の風景-浴衣・浮世絵・怪談-」(会場:企画展示室第2室)

本展のみどころ

本展は、紀州徳川家に伝来した古楽器のコレクションの中から、代表的なもの約80点を展示し、雅楽器の歴史と、楽器をめぐる江戸後期の文化の一端を 解き明かす展覧会です。

1. 雅楽器を中心とする日本古楽器の最大級のコレクションが、13年ぶりにまとまって展示されます。
歴博が所蔵する紀州徳川家伝来楽器コレクションは、雅楽用の楽器を中心に、笙・笛・琵琶・箏・太鼓などの楽器20数種、楽譜、附属品など、総点数159 件(231点)を数える最大級の古楽器コレクションです。在銘のものを含め、その製作期はさまざまな時代におよび、古代に遡る伝承をもつものもあるほか、 大陸製の楽器や珍しい調律用楽器も含まれます。楽器史や音楽史のうえで極めて重要な資料として、広くその存在が知られてきましたが、まとまって展示される のは、本館で開催された平成4年度企画展示「弾・吹・打」以来です。

2. 藩主自身の関心によるコレクションであることが特徴です。
このコレクションの特徴は、他の大名家の伝来品と異なり、藩主徳川治宝が一代で築きあげたという点にあります。同じ時期に、彦根藩主井伊直亮もまた楽器 の収集に熱中していたことが知られており、江戸後期には、まさに今日的な意味でのコレクターが出現していたことがわかります。
楽器や附属文書を通じて、コレクター治宝の楽器収集、愛蔵の様子を浮き彫りにします。

3. 楽器本体、附属品の装飾の美術工芸的魅力を堪能していただけます。
楽器や附属品の美しさを鑑賞することは、収集の楽しみの一端でもあったのでしょう。箱・筒・袋などの収納具をはじめとする附属品の多くは、治宝が楽器を 入手した後に特別にあつらえたもので、今回の展示では、漆工・染織など、江戸時代の卓越した工芸技術をご覧いただけます。

4. 附属文書から得られる情報が豊富です。
それぞれの楽器に附属する文書資料からは、楽器の伝来や入手の経緯、鑑定、修復などの実態を知ることができ、治宝を中心とした文化人のネットワークが浮 かび上がります。楽器が、単に音楽を奏でる道具以上の文化的役割を担っていたことに注目します。

広報用素材の提供について

ご希望の写真(データ)を送付いたしますので、各プレスリリースの写真番号をご連絡ください。e-mailでも結構です。問い合わせ先は下記の「このリリースに関するお問い合わせ」をご覧ください。

ご注意

  • 図版の使用は展覧会広報に関するものに限ります。
  • 掲載に際しては、「展覧会名」「会場」「会期」をご紹介いただき、掲載図版のキャプションを明記していただくようお願いします。今回の出品物はすべて当 館所蔵です。
  • ご掲載いただいた場合は、お手数ですが掲載物をご送付ください。

以上の点に留意いただけない場合に発生したトラブルについて、本展主催者として一切の責任を負いかねますのでご注意ください。

広報用写真一覧

1) 琵琶「花月」 江戸時代初期

文政2(1819)年、江戸の琵琶職人から11両で古い琵琶を入手した藩主治宝は、撥面に自ら夜桜の図を揮毫しました。

2) 琵琶「白鳳」 天武6年(677)

槽内に銘があり、天武6年(677)の作といわれます。嵯峨天皇(786-842)が兵庫の鶴林寺に寄進したとの伝承をもつ由緒正しい琵 琶。

3) 笙「真具寿」と付属品 鎌倉・江戸時代

聖護院宮家伝来のこの笙を、慶事をもたらす笙として治宝はことのほか愛したようです。由緒ある楽器には、いくつもの美しい袋や箱が用意さ れ、大切に保管されました。

4) 笙「山端」 元享元年(1321)

笙はハーモニーを奏でる楽器。鳳凰の姿に似ることから「鳳笙」とも呼ばれます。元享元年(1321)の作。

5) 連管「金龍」 江戸時代

左方の唐楽に用いる龍笛と、右方の高麗楽に用いる高麗笛を一組にしたものを連管と呼び、つながった形の美しい筒に納めます。

6) 箏「葉菊」 江戸時代

後桜町院から持明院家に拝領との伝承がある箏です。染象牙や貝で美しく装飾されています。

7) 七絃琴「冠古」 中国・唐時代

漆表面の美しい断文(亀裂)から「梅花断」の別銘をもつ古い楽器です。コレクションには、このように中国の楽器も含まれます。

8) 太鼓 江戸時代

管弦に用いられる楽太鼓です。漆塗りの枠には火炎宝珠の飾りが付けられています。

このリリースに関するお問い合わせ

人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 博物館事業課
広報サービス室広報係 山本・後藤・石井

〒285-8502千葉県佐倉市城内町117番地 
TEL 043-486-0123(代)/043-486-6488(直)  FAX 043-486-4482
E-mail:koho@ml.rekihaku.ac.jp