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「[染] と [織] の肖像-日本と韓国・守り伝えられた染織品-」

開催要項

開催期間 2008年10月15日(水)~11月30日(日)
 前期:10月15日(水)~11月3日(月)
 後期:11月6日(木)~11月30日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 企画展示室 A・B
料金 一般 830円 (560円)
高校・大学生 450円 (250円)
小・中学生 無料
*( )内は20名以上の団体料金
※常設展もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
開館時間 9時30分~16時30分 (入館は16時00分まで)
休館日

10月20日(月)・27日(月)・11月4日(火)・*5日(水) ・10日(月)・17日(月)・25日(火)

*展示替えのため11月5日(水)は臨時休室いたします。(常設展示は通常通り開室します)

主催 国立歴史民俗博物館

謹啓 時下益々ご清祥のことと、お慶び申し上げます。平素より、当館の運営等につきましては、格別のご配慮を賜り、厚くお礼申し上げます。 当館では10月15日より、平成20年度企画展示『[染]と[織]の肖像―日本と韓国・守り伝えられた染織品―』を開催します。 当館の研究成果についてご理解いただき、当館へのより一層のご支援をいただけたらと存じます。 つきましては、この展示開催を貴媒体にてぜひ多くの方々にご紹介くださいますようお願い申し上げます。

趣旨

「衣」「住」をはじめ様々な目的のもと、古来より人は染織品をつくり利用してきました。それは、より人身を魅了すべく美を追究する、あるいは、より多くの需要に応えるべく生産性を追求する、染織技術の進展と共にあります。

ただし、染織品は基本的には消耗品であり、しかも、脆弱な材質のため、後世まで伝存することは稀です。今日見ることができる前近代の染織品は、遺るべくして遺った経緯があるといえましょう。

日本では、染織品が伝存することとなった大きな営為のひとつに、社寺への奉納・寄進行為があります。縁を結ぶため、故人の菩提(ぼだい)を弔うため、あるいは、何らかの行事に際し、服飾や荘厳具(しょうごんぐ)などの染織品を、社寺に奉納・寄進することが行われてきました。そして、社寺ではそれらを後世へと大切に守り継ぎ、幸いにも今日まで伝えられた品々があります。

奉納・寄進された染織品は、しばしば銘文を伴っています。その内容からは人と社寺との具体的な関わりが浮かび上がり、また、時期が記されていれば、染織技術の移り変わりを考察する上で、大きな手がかりとなります。

歴博ではこの特性に注目し、これまで墨書銘(ぼくしょめい)のある染織品の収集に努めてきました。その活動は、かつて平成9年に開催した「時代を語る「染」と「織」」展で公にしましたが、このときの展覧会以降も、墨書銘のある染織品を次々と収蔵してきています。このたびの展覧会では、それら新たに収蔵された未紹介品を一堂に公開するとともに、所蔵者の協力を得て、社寺で大切に守り継いできた染織品を借用し、展観します。

また、隣国の韓国では、日本とは異なる染織品の伝存の様相がみられます。東アジアの染織品は根幹を同じくしますが、国・地域それぞれごとの特性を持つに至りました。今回は、本館と学術交流協定を締結している韓国・国立民俗博物館の協力により、彼館所蔵の年代が判明する韓国の染織品も展示し、日本と韓国の染織文化の異同についても示します。

展示構成

今回の企画展示は、前期[10月15日(火)~11月3日(月)]と後期[11月6日(木)~11月30日(日)]の2回に分かれており、展示品がそれに合わせて入れ替えになります。

眼の前に古いキモノがある。それは、一体、いつ作られたのか。どのような技術で作られたのか。模様がこのようなデザインなのはなぜか。誰が着用したのか。いかにして今日まで伝来したのか。キモノにまつわるそうした履歴を知りたい。そう思う人は少なくないでしょう。キモノをはじめ染織品の履歴をひもとく―これが本展示で試みることです。注目するのは、日本の社寺に寄進され、今日まで伝来した染織品と、韓国の墳墓から出土し、再びその姿を今日に甦らせた染織品です。このようなかたちで守り伝えられてきた染織品は、使用者・着用者や時代についての情報を含む銘文をしばしば伴います。履歴をみずから多弁に語ってくれる染織品と言えましょう。本展示では、このような特性をもつ日本の社寺に寄進された染織品と韓国の墳墓からの出土品を主として集め、その姿かたち、いわば「肖像」をつぶさに見つめて読み解くことで、履歴に迫っていきます。

第1部 中世から近世へ

鎌倉時代から小袖(今日のキモノの直接的な源流にあたる服飾)が初期的な様相をみせる江戸時代前期までの日本伝来の染織品を集めます。神仏のため善をつくし美をつくすという意識のもとにあつらえられたもの、および、服飾と服飾から仕立て替えたものとを展示します。そして、どのような種類の染織品が高く評価されていたのか、という価値観を探り、また、小袖が服飾の中心としての位置を占めるようになりゆく中で、そうした価値観と関わりながらも個性を示しはじめる様子を見ていきます。

主な展示品

<前期> 打敷 尾長鳥模様裂・牡丹唐草獅子丸模様裂縫合(重文)
 滋賀県大津市・延暦寺 延慶3年(1310)銘
天台大師筆法華経を安置するために寄進された打敷。数少ない鎌倉時代の基準作。

<前期> 小袖 草花雲・松竹梅橘鶴亀模様片身替肩裾(重文)
 大阪府泉大津市・泉大津市立織編館 天正11年(1583)銘
現存最古の子ども用の小袖。もとは打敷に仕立てるためのものであった。法隆寺伝来の可能性が高い。

<後期> 打敷 草花雲・雪持枝垂桜模様片身替肩裾小袖裂
 愛知県岡崎市・華蔵院 16世紀後期
奥平仙丸(1559~1573年)の菩提のために誂えられた打敷。小袖を仕立て替えてつくってある。裏地は滝山合戦の報復として処刑された仙丸の首を包んだものと伝えられている。

第2部 近世-服飾からの仕立て替え

小袖がすでに服飾の中心的な位置を占めるようになっていた江戸時代中期以降の日本伝来の資料を展示します。小袖・能装束・帯といった服飾から仕立て替えたもののみを取り上げ、服飾に展開する技術・意匠の移り変わりを考えていきます。

主な展示品

<前期> 打敷 若松花丸模様小袖裂
 国立歴史民俗博物館 享保12年(1727)銘
振袖を仕立て替えてつくった打敷。本格的な友禅染の作例として、最も古くに遡るもののひとつ。

<前期> 打敷 唐織・厚板寄裂仕立
 国立歴史民俗博物館 元禄3年(1690)銘
能楽の太鼓方・金春又右衛門家の第四世、又次郎重矩の菩提を願って誂えられた打敷。能装束の裂を用いて仕立てている。

<後期> 打敷 掛物尽模様小袖裂
 京都市・田畑コレクション 明和6年(1769)銘
子ども用の小袖を仕立て替えてつくった打敷。極めて精緻な友禅染で模様が描き出されている。掛軸の絵には「南無阿弥陀仏」などの文字が追記され、子を悼む親の気持ちが伝わってくる。

<後期> 打敷 菊蝶模様帯裂
 国立歴史民俗博物館 天保15年(1844)銘
大奥に勤めていた女性の菩提のために誂えられた打敷。故人の丸帯を仕立て替えたものと見られる。大奥女性の衣裳の実際が知られる貴重な資料。

第3部 宮家菩提寺(みやけぼだいじ)の荘厳の世界-照臨院伝来堂内荘厳具(しょうごんぐ)

閑院宮美仁親王(1758~1818年)の菩提寺として再興された照臨院(京都市)に伝来した幡や打敷を一堂に展示します。これらは、宮家や徳川家、公家の女性の衣裳を仕立て替えてつくられたものが大半を占めています。照臨院伝来の荘厳具を通じて、江戸時代末期のセレブな女性の衣裳の様相を示します。

主な展示品

<前・後期> 幢幡裳(どうばんも) 小袖裂
 国立歴史民俗博物館 弘化4年(1847)頃
有栖川韶仁親王妃・宣子女王が照臨院(父親の閑院宮美仁親王の菩提寺)に寄進した幢幡の裳。小袖を仕立て替えてつくってある。

第4部 韓国の染織品

韓国・国立民俗博物館が所蔵する16世紀から19世紀の墳墓出土の服飾品を展示し、韓国ではどのような種類の染織品が服飾の材料として重んじられていたのかを示します。また、「朝鮮錦」として日本に伝来した染織品もあわせて展示し、当時の日本からみた朝鮮イメージを探ります。

主な展示品

<前期>腰線帖裏 蓮華蔓草模様
韓国・国立民俗博物館 1447~1524年

<前・後期>水引 龍模様
岩戸山保存会 元文5年(1740)銘

展示についてのお問い合わせ電話番号

ハローダイヤル:03-5777-8600 (8時00分から22時00分まで)

内覧会のご案内

日程 10月14日(火)
受付 13時00分~、13時30分開始
会場 国立歴史民俗博物館 ガイダンスルーム・企画展示室

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関連催事

歴博講演会

第299回「染織文化史-日本と韓国-」

日時 11月8日(土)
講師 澤田 和人(当館情報資料研究系)
備考 歴博講堂にて開催、14時00分~16時00分、入場無料、当日先着順に受付、定員260名

くらしの植物苑観察会

第115回観察会「衣服と植物」

日時 10月25日(土)
講師 澤田 和人(当館情報資料研究系)
備考 くらしの植物苑にて開催、13時30分から(8月23日は10時から)、事前申込不要、要入苑料

ギャラリートーク

実施の際は、詳細は詳細が決まり次第当館HP上にてお知らせいたします。

印刷物

展示図録 「[染]と[織]の肖像-日本と韓国・守り伝えられた染織品-」(2,000円(税込) 送料450円)、解説シート

※図録及び販売物についてのお問い合わせ

財団法人 歴史民俗博物館振興会

電話043-486-8011(9時30分から17時00分まで)

歴博フォーラム

詳細はこちらを参照のこと

歴博講演会

各回共通

会場 歴博講堂
備考 14時00分~16時00分、入場無料、当日先着順に受付、定員260名

第298回「楽器と装飾-紀州徳川家伝来楽器コレクションを中心に-」

日時 10月11日(土)
講師 日高 薫(当館情報資料研究系)

第300回「古墳時代における関東の特色」

日時 12月13日(土)
講師 杉山 晋作(当館考古研究系)

歴博探検

各回共通

時間 午前11時00分~午後12時30分
対象 小学校高学年~中学生 (保護者の方も参加できます)
備考 ガイダンスルームにて開催、要事前申込、参加費無料、定員20名

「楽器のコレクション」

日時 10月11日(土)
講師 日高 薫(当館情報資料研究系)

「染めものと織りもの」

日時 11月 8日(土)
講師 澤田 和人(当館情報資料研究系)

「虫くいの手つくろい」

日時 12月13日(土)
講師 小瀬戸 恵美(当館情報資料研究系)

くらしの植物苑観察会

各回共通

会場 くらしの植物苑
備考 13時30分から(8月23日は10時から)、事前申込不要、要入苑料

第116回観察会「古典菊の品種の特徴と大名庭園の菊作り」

日時 11月22日(土)
講師 小笠原 亮

第117回観察会「サザンカの文化史」

日時 12月 6日(土)
講師 箱田 直紀

次回の企画展示・ミニ企画展示

企画展示

テーマ 「錦絵はいかにつくられたか」
日程 2月24日(火)~5月6日(水)

第3展示室ミニ企画展示

テーマ 「紀州徳川家伝来の楽器-笙-」
日程 10月7日(火)~12月7日(日)

くらしの植物苑特別企画

テーマ 「伝統の古典菊」
日程 10月28日(火)~11月30日(日)

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広報用写真一覧

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【ご注意】

  • 本図版の使用は、平成20年度企画展示『[染]と[織]の肖像-日本と韓国・守り伝えられた染織品-』の広報に関するものに限ります。
  • 掲載に際しては、最小限でも「催事名」「会場」「会期」「掲載図版のキャプション」を明記していただくようお願いします。
  • 情報確認のため、校正紙(ウェブ上の場合は掲載URL)をお送り下さい。ウェブ上での掲載の場合は、画像サイズを400ピクセル以下・72dpi以下のサイズにしてください。
  • ご掲載いただいた場合は、お手数ですが掲載物をご送付ください。

以上の点に留意いただけない場合に発生したトラブルについて、本展主催者として一切の責任を負いかねますのでご注意ください。

[染]と[織]の肖像-日本と韓国・守り伝えられた染織品-

 

1) 打敷(うちしき) 尾長鳥模様裂(おながどりもようぎれ)・牡丹唐草獅子丸模様裂縫合(ぼたんからくさししのまるもようぎれぬいあわせ)

(重文:滋賀県 延暦寺)

 

2) 小袖(こそで) 草花雲(くさばなくも)・松竹梅橘鶴亀模様片身替肩裾(しょうちくばいたちばなつるかめもようかたみがわりかたすそ)

(重文:泉大津市立織編館)

   

3) 七条袈裟(しちじょうけさ) 牡丹鳳凰孔雀模様裂(ぼたんほうおうくじゃくもようぎれ)・桐唐草模様裂(きりからくさもようぎれ)・牡丹唐草模様裂縫合(ぼたんからくさもようぎれぬいあわせ)

(国立歴史民俗博物館)

   
 

4) 打敷 若松花丸模様小袖裂(わかまつはなのまるもようこそでぎれ)

(国立歴史民俗博物館)

 

4)-2 打敷 若松花丸模様小袖裂 <部分>

(国立歴史民俗博物館)

   

5) 打敷 草花雲(くさばなくも)・雪持枝垂桜模様片身替肩裾小袖裂(ゆきもちしだれざくらもようかたみがわりかたすそこそでぎれ)

(愛知県岡崎市・華蔵院)

   
 

6) 打敷 掛物尽模様小袖裂(かけものづくしもようこそでぎれ)

(京都市・田畑コレクション)

 

6)-2 打敷 掛物尽模様小袖裂 <部分>

(京都市・田畑コレクション)

 

7) 打敷 三葉葵紋付雪松竹梅柊鳥居模様小袖裂(みつばあおいもんつきゆきしょうちくばいひいらぎとりいもようこそでぎれ)

(国立歴史民俗博物館)

 

8) 打敷 唐織(からおり)・厚板寄裂仕立(あついたよせぎれしたて)

(国立歴史民俗博物館)

 

9) 打敷 菊蝶模様帯裂(きくちょうもようおびぎれ)

(国立歴史民俗博物館)

 

10) 腰線帖裏(ヨソンチョプリ) 蓮華蔓草模様(れんげつるくさもよう)

(韓国・国立民俗博物館)

 

11) 幢幡裳(どうばんも) 小袖裂(こそでぎれ)

(国立歴史民俗博物館)

 

11)-2 幢幡裳 小袖裂<部分>

(国立歴史民俗博物館)

※内容は変更する場合があります。ご了承ください。

このリリースに関するお問い合せ
人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 博物館事業課
広報サービス室広報係 飛留間・島田・中村

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