プレスリリース

過去のプレスリリース

第3展示室(近世)リニューアルオープン

開催要項

都市のにぎわい
(「江戸橋広小路模型」 本館蔵)

開催期間 2008年3月18日(火)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室
料金 一般420(350)円
高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※企画展示は別途料金がかかります。
※毎週土曜日は、高校生は入館無料です。
開館時間

3月~9月
 9時30分~17時(入館は16時30分まで)

10月~2月
 9時30分~16時30分(入館は16時まで)

休館日 毎週月曜日(ただし休館となる日が休日にあたるときは、翌日を休館日とします)
年末年始
主催 国立歴史民俗博物館

広報用写真一覧はこちら

謹啓 時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。平素より、本館の運営等につきましては、格別のご配慮を賜り、厚くお礼申し上げます。

このたび、リニューアルのため閉室しておりました第3展示室(近世)が、いよいよリニューアルオープンすることとなりました。第3展示室は「近世」、とくに一般的な時期区分でいう「江戸時代」を取り上げ、新たな視点から、近世日本がこれまで考えられていた以上に多様であることをご紹介いたします。また、お客様と展示物とをつなぐ展示の工夫も取り入れます。
さらに今後、第6展示室(現代)の新規開室、既設の総合展示の新構築を順次行ってまいります。
本館の総合展示へのとり組みについてご理解いただき、より一層のご支援をいただけたらと存じます。 つきましては、この展示開催を貴媒体にてぜひ多くの方々にご紹介くださいますようお願い申し上げます。

敬具

概要

現在リニューアルのため閉室している第3展示室(近世)が、内容も新たにいよいよリニューアルオープンします。
 第3展示室では「近世」、とくに一般的な時期区分でいう「江戸時代」をとりあげます。そして、近世日本がこれまで考えられていた以上に多様であることを、「国際社会のなかの近世日本」「都市の時代」「ひとともののながれ」「村からみえる『近代』」の4つの大テーマから、新たな視点でご紹介いたします。また、お客様と展示物とをつなぐ新しい展示の工夫も取り入れます。

展示リニューアルの新たな特色

[1]展示物とお客様の対話

「タッチパネル解説」「手すり・めくり解説」
もっと深く展示の内容を知っていただくことができます。

[2]寺子屋「れきはく」

体験コーナーです。江戸時代の古文書を読んだり、双六で遊んだりしてみませんか。ボランティアスタッフもお手伝いします。

[3]ミニ企画展示

a.「『もの』からみる近世」(第1回~第5回)

  1. 海を渡った漆器=3月18日(火)~5月18日(日) →詳細はこちら
  2. 近代医学の発祥地・佐倉順天堂=6月3日(火)~6月29日(日)
  3. 伝統の朝顔=7月29日(火)~9月7日(日)
  4. 紀州徳川家伝来の楽器~笙=10月7日(火)~12月7日(日)
  5. 和宮ゆかりの雛かざり=2009年2月10日(火)~3月8日(日)

b.「絵図・地図からみる近世」

近世の日本図や、さまざまな世界図の変遷などをテーマとして、館蔵の実物資料をご紹介します。

展示内容

~近世社会とは~

この展示室では、近世(16世紀末~19世紀半ば)の人びとの生活や文化を紹介します。徳川氏が将軍の地位を独占し、江戸に幕府を開いた時期(江戸時代)とほぼ重なります。将軍から領地を与えられた大名が家臣とともにその領地を支配した(藩)ため、政治的には幕藩体制ともいわれます。200年以上、国内で戦争がおこらず、外国とも戦争をしませんでした。幕府はキリスト教を禁じ、海外貿易を統制しましたが、東アジアのなかで孤立していたわけではありません。長崎を直轄都市としオランダ・中国の人びととの貿易を認めました。朝鮮とは対馬藩を、琉球とは薩摩藩を介して外交関係をもち、アイヌの人びととは松前藩が通商関係をもつことを認めました。人口では5%にすぎない武士身分の人たちが、江戸などの城下町に集住し、町人や百姓などを支配する社会でしたが、農業生産の発展や商業・交通の発達で、ひと・もののながれが豊かになり、教育も普及したので文化を享受する人びとが増えました。そのなかから近代社会が生まれます。

[展示資料]

江戸図屏風 複製 原品:本館蔵

[1] 大テーマ:国際社会のなかの近世日本

登城する朝鮮通信使
(「江戸図屏風」)

近世日本は、「鎖国」をしていたと思われがちですが、東アジアのなかで孤立していたわけではありません。中国との正式な外交関係はありませんでしたが、長崎でオランダとともに通商関係をもち(長崎口)、朝鮮・琉球とはそれぞれ対馬藩・薩摩藩を介して外交関係をもち(対馬口・薩摩口)、アイヌの人びととは松前藩を介して通商関係をもつ(松前口)という、この四つの出入り口で、人やものや情報が行き来し、国際社会に開かれていました。展示では、四つの出入り口をそれぞれとりあげて、具体的な交流の様子をみていきます。

[主な展示資料]
御免(ごめん)朝鮮人(ちょうせんじん)渡海舩之図(とかいせんのず) 本館蔵
蝦夷錦(えぞにしき) 本館蔵
紋章付(もんしょうづけ)山水人物文(さんすいじんぶつもん)蒔絵皿(まきえざら) 本館蔵
唐蘭館(とうらんかん)図絵巻 複製 原品:長崎歴史文化博物館蔵
琉球貿易図屏風 複製 原品:滋賀大学経済学部附属史料館蔵
三線(さんしん) 本館蔵

[2] 大テーマ:都市の時代

日本橋界隈
(「江戸図屏風」)

近世は、現代につながる都市が作られた「都市の時代」でした。将軍や大名などが政治・経済を集中させるために計画的につくった城下町と、商品流通の発展によって成長した在方町は、ともに共通する社会のしくみや文化をもちました。ここでは、世界でも有数の人口と面積をほこり、最大の城下町であった江戸をとりあげます。そして、古文書のほか、ここ20年で大きく進展した近世考古学の成果や、錦絵、古写真、本館が所蔵する日本でも有数の衣裳コレクションなどによって、都市社会のしくみと、都市で花開いた文化を明らかにします。

[主な展示資料]
江戸橋広小路(えどばしひろこうじ)模型(日本橋付近の町・市場・盛り場)本館蔵
江戸城内惣(そう)絵図 複製 原品:本館蔵
江戸御上屋敷惣絵図(加賀藩本郷邸の平面図)複製 原品:金沢市立玉川図書館蔵
東京大学本郷構内の遺跡(加賀藩本郷邸)出土遺物 東京大学埋蔵文化財調査室蔵
子供の墓の副葬品(圓應寺(えんおうじ)跡) 新宿区教育委員会蔵
日本橋の町屋の出土遺物(日本橋一丁目遺跡出土遺物) 中央区教育委員会蔵
江戸の質屋・古着商の古文書(美濃屋加藤家文書) 複製 原品:本館蔵
町人・武家・公家の女性の衣裳(野村正治郎衣装コレクション)
江戸名所百人美女 複製 原品:本館蔵
浅草寺境内之図 複製(写真パネル) 原品:本館蔵

[3] 大テーマ:ひとともののながれ

舟運と河岸のにぎわい
(「江戸図屏風」)

各地に城下町ができて、多くの人びとが集まるようになると、農産物をはじめさまざまな商品のあらたな流れが生まれるようになりました。とくに、17世紀をつうじて各種の航路や廻船組織が整備され、江戸・大坂間や遠隔地間の船による大量輸送が可能になりました。一方、農業生産力が向上し、人びとの生活が豊かになると、交通路の整備、道中記や道中絵図の出版とあいまって、庶民はいっそう旅へと誘われるようになりました。展示では、旅籠のようすや旅の道具、北前船の活動や紅花の流通などをとりあげます。

[主な展示資料]
東海道写真五十三次(ごじゅうさんつぎ)勝景(しょうけい) 本館蔵
旅籠「角屋(かどや)」と講看板「浪花講(なにわこう)」 本館蔵
東海道・中山道・甲州街道図屏風 複製 原品:篠山市教育委員会蔵
飛鳥鈴木家資料「客船帳」 本館蔵
北前船模型と小鵜飼舟(川舟)模型 本館蔵

[4] 大テーマ:村からみえる『近代』

農作業の風景
(「江戸図屏風」)

18世紀後半以降、村びとは日々の経験にもとづいた技術開発によって生産力を向上させ、くらしにゆとりがうまれると、生活を楽しむようになりました。子どもへの教育も必要とされ、寺子屋の数も都市・農村を問わず増加しました。都市の出版文化も広がり、情報も波及する一方、貧富の差も生まれました。対外的危機感と相まって、政治に対する批判的な考え方や自分たちの地域の文化や歴史を問い直そうという動きが生まれ、近代社会の担い手もこのなかから生まれました。展示では、村絵図や農事を描いた屏風などから村の社会や生産活動を読み解いた上で、村芝居などの娯楽、養蚕などの技術、国学・医学などの学問、民衆運動、さらに幕末の欧米の社会の見聞・体験などをとりあげます。

[主な展示資料]
城州(じょうしゅう)相楽郡北稲(きたいな)八間村(やずまむら)之図 複製 原品:個人蔵
四季農耕図屏風 複製 原品:(有)葦書房蔵
平田篤胤(ひらたあつたね)自筆等身面部図 本館蔵
集古帖(しゅうこちょう) 本館蔵
浜田彦蔵(はまだひこぞう)『漂流記』草稿

≪中テーマ:絵図・地図にみる近世≫

改正地球万国全図

伊能図 中図(中国・四国)

近世日本で作られた世界図や日本図をみると、当時の人々が世界や国土をどのようにとらえていたかを知ることができます。観念や想像力が顕著なもの、伝統的な知識が重視されたもの、現地調査や実測によって知識や形態の正確さが追究されたものなど、そのとらえ方は一つではありません。近世日本では、このような多様なとらえ方が併存していました。しかし、実態に即した認識がしだいに広く浸透していき、やがて来る近代を準備することになります。
展示室では、各種の世界図や日本図を実際に並べ、また大型タッチパネルも用意して、地図の相互比較によって、世界観や国土観の変遷を考えられるようにしました。また、初めて実測によって作られた伊能忠敬の日本図を展示し、その作製過程にも注目します。そのほか、江戸幕府の作った巨大な日本図や国絵図(たとえば、正保日本図は245cm×228cm、天保下総国絵図は466cm×362cm)を実物大で展示し、大きさを体感できるようにしています。

[主な展示資料]

  1. 世界図関係
    須弥山(しゅみせん)儀図(ぎず) 1813(文化10)年 円通(えんつう) 作 本館蔵
    南瞻部洲(なんせんぶしゅう)万国(ばんこく)掌菓之図(しょうのかのず) 1710(宝永7)年 鳳潭(ほうたん) 作 本館蔵
    改正(かいせい)地球万国全図(ちきゅうばんこくぜんず) 18世紀末 長久保赤水(ながくぼせきすい) 作 本館蔵
    新訂(しんてい)万国全図(ばんこくぜんず) 1816(文化13)年頃 高橋景保(かげやす) 作 本館蔵
  2. 日本図
    江戸幕府撰(えどばくふせん)正保日本図(しょうほうにほんず) 17世紀後半 江戸幕府 作 本館蔵
  3. 国絵図
    江戸幕府撰天保(てんぽう)下総国(しもふさのくに)絵図(えず) 1838(天保9)年 江戸幕府作 国立公文書館蔵
  4. 伊能図(いのうず)関係
    伊能図 大図(だいず)(越後(えちご)・信濃(しなの)) 1821(文政4)年原図の写本 伊能忠敬(ただたか) 作 本館蔵
    伊能図 大図(備前(びぜん)・小豆島(しょうどしま)) 1821(文政4)年原図の写本 伊能忠敬 作 本館蔵
    伊能図 中図(ちゅうず)(中国・四国) 1821(文政4)年原図の写本 伊能忠敬 作 本館蔵
    伊能忠敬量地伝習録(りょうちでんしゅうろく) 1841(天保12)年写本 渡邊慎(わたなべしん) 作 本館蔵
    シーボルト日本図 1840年 シーボルト 作
  5. 測量器具関係
    小方儀(しょうほうぎ) 19世紀中頃 大隅屋源助(おおすみやげんすけ) 作 本館蔵
    大野規周(おおののりちか)の引札(ひきふだ) 1849(嘉永2)年 大野規周 作 本館蔵

≪中テーマ:ミニ企画展示『もの』からみる近世≫

第1回「海を渡った漆器」
  3月18日(火) ~ 5月18日(日)

故事人物蒔絵螺鈿瓶子

花鳥螺鈿衝立

16世紀後半以降、大量の漆器が日本の特産品として海外に向けて輸出されました。ポルトガル人やオランダ人など、日本を訪れた西洋人の注文によって製作されたこれらの漆器は、ヨーロッパの富裕階級のあいだでよく知られるところとなり、日本という未知の国を象徴する物品として愛好されたのです。本展示では、国立歴史民俗博物館が所蔵する多種多様な輸出漆器を通じて、東西交流の実態にせまります。

[主な展示資料]

扇面(せんめん)蒔絵(まきえ)螺鈿(らでん)洋櫃(ようひつ)(台付) 江戸時代初期 一合 本館蔵
故事人物(こじじんぶつ)蒔絵(まきえ)螺鈿(らでん)瓶子(へいし) 江戸時代初期 一対 本館蔵
楼閣山水(ろうかくさんすい)蒔絵(まきえ)髯皿(ひげざら) 江戸時代中期 一対 本館蔵
サンクト・ペテルブルク風景図(ふうけいず)蒔絵(まきえ)プラーク 江戸時代後期 本館蔵
ローマ皇帝オットー肖像図(しょうぞうず)蒔絵(まきえ)プラケット 江戸時代後期 本館蔵
花鳥(かちょう)螺鈿(らでん)大型円卓(おおがたえんたく) 江戸時代後期 本館蔵
花鳥(かちょう)螺鈿(らでん)衝立(ついたて) 江戸時代後期 本館蔵

このページの上部へ

広報用写真一覧

このページの上部へ

催事のご案内

【オープン】3月18日(火)

9時30分から開室、10時30分からセレモニー(ご挨拶・テープカットなど)を開催します。フォルテピアノの演奏は10時および13時の2回行います。
さらに、先着2,000名様に記念品を進呈いたします。

第65回歴博フォーラム

「江戸時代とは何か? 第3展示室リニューアルオープンの成果と課題」

詳細はこちら

このページの上部へ

企画展示等のご案内(開催日程順)

くらしの植物苑特別企画「伝統の桜草」

桜草雛壇

開催期間 4月15日(火)~5月6日(火・祝)

当苑で栽培された日本桜草を展示。一部を江戸時代末に考案された桜草雛壇に 展示し、伝統的な鑑賞法を再現するとともに、近年作出された八重咲きの桜草な どを紹介します。今年度はさらに、各品種が作出された時期についてパネル等を 用いて紹介するほか、朝顔栽培家として著名な中村長次郎や尾崎哲之助が作出し た桜草について、実際の桜草を展示する小テーマを設ける予定です。

企画展示「旅-江戸の旅から鉄道旅行へ-」

開催期間 7月1日(火)~8月31日(日)

現代の観光旅行のルーツは近世に求めることができます。近世の旅は伊勢参宮に代表されますが、各地の都市を中心に多様な旅行地が成立しました。旅は寺社参詣が目的でしたが、街道も楽しみの場であり、旅の行程すべてが壮大なアミューズメントパークでした。  鉄道旅行により、そのアミューズメントパークは崩壊しますが、都市周辺には多くの旅行地が成立し、短時日のうちに、より遠くへの旅行も可能になりました。一方、鉄道の発展は汽車に乗ることも楽しみとなり、鉄道趣味へと発展していきます。鉄道旅行が当然のことになると、旧道回顧も盛んになり、画家を中心に旧道旅行も行われ、現在の旧道歩きに引き継がれています。  今回は旅行案内書などを中心に展示しますが、本展示により、新しい旅行の在り方を模索していただきたいと思います。

※内容は変更する場合があります。ご了承ください。

展示についてのお問い合わせ電話番号
ハローダイヤル:03-5777-8600 (午前7時から午後11時まで)

このリリースに関するお問い合せ
人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館 博物館事業課
広報サービス室広報係 飛留間・山本・坂本

〒285-8502千葉県佐倉市城内町117番地
TEL 043-486-0123(代)/6488(直)  FAX 043-486-4482
E-mail:koho@ml.rekihaku.ac.jp