2005年12月の見どころ
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カリン(バラ科ボケ属) 枝に大きな黄色い果実。果実はとてもよい香りがしますが、かたくて渋みがあり、生ではとても食べられません。中国原産で古い時代に渡来し、咳止めなどの漢方薬として利用されてきました。最近では、観賞用とされることも多く、庭木や盆栽にももちいられています。カリンは漢字で「花梨」と書くこともありますが、この文字が示す多くは、マメ科のインドシタン(印度紫檀)をさしています。 |
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バショウ(バショウ科バショウ属) 9月14日、10月5日とご紹介した東南アジア熱帯原産の大型草です。小さなバナナの房状の果実は、先端部の雄花群とともに先日の大霜ですっかり黒くなってしまいました。葉も生長を止め、ぼろぼろに切れて、木枯らしに吹かれるままになっています。しかし、このあたりでは、完全に枯れてしまうことはなく、重なった葉鞘の中で冬を越し、春には先端に枯れた部分をつけた若葉が芽吹いてきます。 |
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ユズリハ(ユズリハ科ユズリハ属) 枝の先端に来年の葉芽、葉の付け根には花芽が準備されています。写真は、今年の新芽が生長したもので、昨年生長した葉は、10月半ばに黄葉していっせいに落ちました。葉が順次交代することから、親から子へと代を譲り、家の繁栄を願い祝うと言われて正月飾りに使用されます。平安時代に書かれた『枕草子』には、この葉を師走の晦(つごもり)や正月の行事に用いていたことが記されています。 |
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苑内風景 落葉樹はすっかり葉を落とし、苑内が全体に明るくなりました。冬の陽は、低い位置から差すことから、夏場とはちがった風景をかもしだし、いままで気がつかなかったことが、わかることもあります。ぜひ一度散策してみてはいかがでしょうか。 |
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ハゼノキ(ウルシ科ウルシ属) 関東地方南部以西から東南アジア、インドまで分布する雌雄異株の落葉樹です。今年はじめて雌株が花をつけ、果実を結びました。とくに薄い外果皮からタネまでの間の中果皮は蝋質を多く含んでいることから、ロウ(木蝋)の原料にします。ロウは薄緑色をしており、これを天日にさらして白くします。灯火だけでなく、織物のつや出しにも用いられます。観察の際にはかぶれることがあります。ご注意下さい。 |
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コナラ(ブナ科コナラ属) 関東地方の雑木林の代表樹種で、秋にドングリを実らせます。人里に近いところでは、薪炭材やシイタケの原木などにもちいられるため、切り株から萌芽し株立ちとなったものがよくみられます。かつては落ち葉を集めて堆肥にもしました。落ちたドングリは、根を伸ばして水分や養分を補給、春に本葉のついた若い枝を出します。実はドングリの中身は子葉で、あまりにも重くて持ち上げられないのです。 |
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タチバナ(ミカン科ミカン属) 静岡県以西の暖地の海岸近くの林にまれにみられる自生種です。ウンシュウミカンを小さくしたような形で、大きさは3cmほどしかありません。11月から12月頃に黄橙色に熟し、果皮が薄く、種子が大きくて多いのが特徴です。果肉は酸味と苦味が強く、食用には適していません。「タチバナ(橘)」の名は柑橘類の総称にも使われているため、タチバナを区別するためにニホンタチバナとよぶこともあるようです。 |
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トチノキ(トチノキ科トチノキ属) 11月9日にご紹介したトチノキです。黄葉した大きな葉はすでに散り、枝先の大きなえんじ色の冬芽が目立つようになりました。冬芽はべとべととした樹脂で被われはじめていますが、まだ全体は被われていないようです。芽の先端や芽鱗の間などからじわじわと樹脂がにじみでてきているようですね。トチノキはこの樹液によって大切な芽を虫害などからまもっているのです。 |
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シロダモ(クスノキ科シロダモ属) 暖地に生える雌雄異株の常緑樹です。写真は雌株で、花と赤い果実をつけています。今年咲いた花は結実すると翌年の秋に赤く熟します。このため、シロダモは花と果実を同時期に見ることができるのです。種子からとれる油を蝋燭や灯用に用いましたが、今では建材や木工品として利用されるほうが多いようです。 |
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ビワ(バラ科ビワ属) 果実の形が楽器の琵琶に似ていることからこの名があります。中国、日本暖地原産で、中国では栽培が最も古い果物とされていますが、日本での栽培の歴史はそんなに古くありません。5枚の白い花びらをもつ花は、11月から12月にかけて咲き、よい香りを漂わせます。花が寒さに弱いので、暖地や温室で栽培されています。 |
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スダジイとシラカシ(ブナ科シイ属・ブナ科コナラ属) いずれもブナ科で、常緑のものと落葉するものがあります。スダジイとシラカシは常緑です。風が吹いたときに葉の裏が茶色くみえたらスダジイ、白っぽくみえたらシラカシです。それぞれの樹の下でドングリを見つけたら、殻斗(帽子の部分)に注目してみましょう。ドングリをすっぽりつつむ深い切れ込みのある帽子だったらスダジイ(左)、浅く横縞のある帽子だったらシラカシ(右)です。 |
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ユリノキ(モクレン科ユリノキ属) ユリノキの仲間は現在では世界に2種しかなく、中国とアメリカ東部に分布しています。日本には明治時代に持ち込まれ、現在でもこの時代に植えられたものを都内など数カ所でみることができます。近年では半てん形の葉の黄葉が美しいことや、公害にも強いことから、街路樹などに用いられています。今春、初めて花をつけました。現在は葉が落ち、松かさのような果実がよくわかります。 |
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