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● ● 展 示 主 旨 ● ●
これまで国立歴史民俗博物館は、歴史上の特定の人物に焦点をあてることなく、広く民衆の生活文化史をベースに展示と研究を行ってきました。しかし、民衆とはいっても、アウトローは、研究の対象とはなり難く、これまで展示などにとりあげられることはありませんでした。この企画展示は、従来取り上げられることのなかったアウトローを研究対象として、その成果を展示をとおして公開するものです。
アウトローは無法者・反社会的・反権力的存在が災いして、正史ともいうべき歴史学その他のアカデミズムから阻害されつづけているため、歴史研究で取り扱うには、種々の困難がともなっていました。
しかしながら、かつては稗史(はいし)と呼ばれる歴史があったのです。お上の「正史」の向こうを張って、博徒・侠客・浪人・漂白の宗教者・芸能者などのアウトローたちが、主役となって活躍する歴史です。なかでも、わが国の歴史上、幕末維新期は稗史の主人公が主役を演じた全盛期でした。彼らは読本に書かれ、錦絵に描かれ、歌舞伎で演じられ、講釈や浪曲で語られ、そして民衆のヒーローとなって彼らの意識の中に沈潜していったのです。
この企画展示はこうした稗史の中の博徒や侠客から、歴史を語り直したいと思っています。とくに彼らの活動をとおして、幕末維新に歴史学のふるいをかけてみます。文献史学の手法を駆使して、歌舞伎や講談の中で活躍したアウトローに密着固結した虚実の皮膜を一枚一枚はぎ取りながらアプローチしていこうとするものです。
展示の具体的な構成は、第一部が「アウトローの時代と社会」で、「史記」「水滸伝」をキーワードにアウトローの誕生する思想的淵源を探り、絹繁盛や賑わう宿・湊・河岸から、アウトローの生きる社会的基盤をとらえます。
第二部は「アウトローの群像」。国定忠治や清水次郎長、あるいは「天保水滸伝」に登場する面々など、ヒーロー化していったアウトローたちの虚から実へと迫ります。また、アウトローが正史に躍り出た明治維新とは何であったのかを、抹殺された博徒から考えます。
第三部は「つくられたヒーローたちとメディア」として、アウトローたちがいかにしてヒーローに仕立て上げられていったかを、講談・浪曲・芝居・映画など、多彩なメディアをとおして分析します。
● ● 展 示 構 成 ● ●
● ● 主要展示資料 ● ●
● ● 展示替え予定一覧 ● ●
| ● ● 展示資料写真 ● ● |
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| 『通俗忠義水滸伝』 岡島冠山訳 |
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「通俗水滸伝豪傑 百八人之壱人 浪裡白跳張順」 |
| 「近世水滸伝 競力富五郎 中村芝翫」 |
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「近世水滸伝 組定重次 市川団十郎」 |
| 「当世好男子伝 小三娘比す 奴の小万」 |
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「近世水滸伝の内 飯岡捨五郎を襲う 笠川髭蔵と競力富五郎」 |
● ● 関連イベント ● ●
● ● 図録表紙写真 ● ●

価格 1,500円 / 送料 340円
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http://www.rekihaku.ac.jp |