ファミリープログラム


れきはくをかこうよ作品展

平成24年7月22日(日)に、国立歴史民俗博物館の第2・第6展示室の展示物を写生する「れきはくをかこうよ」を開催しました。幼小中学生29人の方が参加してくれました。先生のアドバイスを聞いて、みんないっしょうけんめいすみずみまでよく見て描いていました。
最初に、展示室で歴博の先生から展示物の説明がありました。その後、それぞれ好きな展示物を選び、絵を描きました。描いてみると、気がついたことや新たな発見があったようですね。たくさんの色をつかって描いた絵や細かいところまでていねいに時間をかけて描いた絵など、どれも力作ぞろいでした。

日   時
平成24年7月22日[日]10:00~14:30
場   所
本館第2、第6展示室
画   材
色鉛筆・鉛筆・画用紙
歴博の先生
歴史研究系 小倉慈司先生(第2展示室)、
歴史研究系 原山浩介先生(第6展示室)

みんなの作品紹介

● 第2展示室 ●

進め!!中世貨客両用船 山本陽樹(小4)
ひとこと
船の細かいところまでよく見てかいたこと。船の上の小屋ぶぶん。
歴博の先生から
細かいところまでよく観察できましたね。どうしてこんなつくりになっているのか、後の時代の船とのちがいなど調べてみましょう。
作品(1)

しゅいんせん 和田龍太郎(小1)
ひとこと
あかいまどがむずかしかったです。ふねがかっこいいからです。
歴博の先生から
かっこよく描(えが)けていますね。部屋によってずいぶん雰囲気(ふんいき)がちがうことに気付きましたか。他の部屋にある船と見比べてみましょう。
作品(2)

 A.K.(年少)
ひとこと
こだわりはピンク色。
歴博の先生から
船の形が上手に描(えが)けています。船の置いてあった部屋の雰囲気(ふんいき)にもピンクはあっていますね。
作品(3)

疱瘡地蔵 N.K.(小5)
歴博の先生から
まるで現地に行って描(えが)いたかのように見えますね。これは奈良(なら)の柳生(やぎゅう)という集落の入口にあるものですが、なぜそんなところにお地蔵(じぞう)さまを彫った石が置かれたのか、右下にきざまれた言葉もふくめて、今度歴博に来た時に考えてみてください。
作品(4)

安土城のかわら 渡部子龍(小6)
ひとこと
大きさなどを中心に見てえがいた。なぜ金ぱくをはっているのだろう。
歴博の先生から
瓦(かわら)の文様がそっくりに描(えが)けていますね。金ぱくがはってあることによく気づきました。安土城(じょう)を作ったのがだれか、なぜ作ったのかということもあわせて考えてみてください。
作品(5)

せん国時代のよろい Y.I.(小4)
ひとこと
細かいところまでえがいた所。紙のギリギリまで大きくかいた所。かぶとのマークを注目してかいた。
歴博の先生から
かぶとやよろいのつくりがよくわかる絵ですね。どうしてこんなに細かい部分から成り立っているのか。また、なんでかぶとに目立つかざりがついているのか、ぜひ考えてみてください。
作品(6)

黒武士 矢嶋蒼(小3)
ひとこと
顔をよくがんばりました。かげを入れるのもがんばりました。おもいかっちゅうでどのくらいたたかえるんですか?かっちゅうのかおにはなんでひげをつけるんですか。どれぐらい重いですか。
歴博の先生から
立体感がよく出ています。確かにとても重そうですね。でもすこしでも軽くするためにいろいろな工夫がされています。またなんでひげやかぶとの上にかざりがあるのか不思議ですね。自分が身につける立場になって考えてみてください。
作品(7)

かぶととよろい 髙坂茉那(小1)
歴博の先生から
かぶととよろいの全体が上手に描(えが)けていますね。自分がこれを身につけたらどんなだろうということを想像してみてください。
作品(8)

よろい火 我満匠(小4)
ひとこと
こまかくかいた。かぶとやよろいがだれのか知りたかった。
歴博の先生から
細かくよく観察できていますね。よろいは小さなたくさんの部分から組み立てられていますが、それはなぜでしょう?少しむずかしい問題ですが、考えてみてください。
作品(9)

てっぽうが伝来 和田鴻志郎(小2)
ひとこと
てっぽうのもつところをていねいにかきました。てっぽうがかっこいいから。
歴博の先生から
それぞれの銃(じゅう)のちがいがよくえがけていますね。どうしてこのようなちがいが生まれたのか、機会があったらぜひ調べてみてください。
作品(10)

火縄銃 渡部子龍(小6)
ひとこと
こまかい所を見て、色を変えた。なぜ、日本で作った物と外国が作ったものがちがうのだろう。
歴博の先生から
銃(じゅう)の細かい構造がよく描(えが)けています。設計図もなしに銃を作るというのは大変なことでしたが、その過程でいろいろな工夫もつけ加えられて行きました。どんな改良がなされたと思いますか?
作品(11)

じゅう 川瀬公平(小6)
ひとこと
かげをいれたところ。色をまぜた(同じところにいろんな色をまぜた)。 いつくらいに来たのか。どのくらい重いのか。どうやってじゅうをもってたたかっていたのか。
歴博の先生から
鉄砲(てっぽう)の重量感がよくあらわされています。鉄砲の伝来は日本の歴史の中でも大きな意味を持っていました。いつやってきて、それによって何が変わったのか、調べてみるとよいでしょう。
作品(12)

はでなだし 萱原安優(小6)
ひとこと
布みたいな絵をこまかくかいた。
歴博の先生から
本物そっくりに描(えが)けています。鉾(ほこ)の下の部分は「綱隠し」と言って上の部分が倒れないようにきちんと固定している柱や縄を隠すためのものですが、そこにも町衆の美意識があらわれていました。
作品(13)

むかしの家 M.T.(小2)
ひとこと
むかしの家のやね。気になるところは家の中。
歴博の先生から
屋根の様子がていねいに観察できましたね。今の家とどこがどうちがっているのか、見比べてみてください。
作品(14)

おちゃやさん 江副聡真(小2)
ひとこと
おうちの中にあったこまかいものをかきたかったから。むかしの町なみにきょうみがあったから。
歴博の先生から
家の中がこまかく上手に描(えが)けています。家によって建て方や中の様子もさまざまですね。
作品(15)

うまにのっているおとのさま 髙坂茉那(小1)
ひとこと
ふくのがらにこだわった。
歴博の先生から
髪型(かみがた)や服、はきものなどよく観察できましたね。昔は身分によって着るものもちがっていました。
作品(16)

むかしの家 H.K.(小2)
ひとこと
やねの石をそれぞれかたちをかえた。気になるところは、家のかぐとやね。
歴博の先生から
よく細かく描(えが)けましたね。屋根の石の形がばらばらなのはなぜかわかりますか?
作品(17)

薬師如来 M.T.(小2)
ひとこと
らほつとびゃくごうをていねいにかきました。にょらいさまにすくってもらえるように心をこめてえがきました。やさしそうでおなかがぽっちゃりしていたところがお父さんとにていた。
歴博の先生から
表情がとてもすてきですね。この仏像を作った人ももしかしたら同じように考えて作ったのかもしれません。
作品(18)

平安の瓦 渡部智希(中3)
ひとこと
色を古ぼけた感じにした。もようを細かく。気になるところは、瓦(かわら)の意味、鬼瓦の顔、もよう。
歴博の先生から
文様が細かくよく描(えが)けていますね。今度、機会があったら、他の時代の瓦と見比べてみてください。
作品(19)

おひめさま 山本日和(小1)
ひとこと
こだわりはふくのもよう。気になるところは、きれいないろのふく。
歴博の先生から
あざやかな服(昔の言葉で「しょうぞく」と言います)が、上手にえがけています。また色だけでなく、もようも大事なチャームポイントでした。
作品(20)

女房装束(夏) 大平香純(小5)
ひとこと
こだわりは、服のもよう。
歴博の先生から
服の色の重なり具合(「重ね(かさね)」といいます)や文様がよく観察できています。色や文様は身分や年令などによってふさわしいとされるものがあり、着る側もとても気をつかっていました。
作品(21)

貴族の屋敷 山本千夏(小6)
ひとこと
こだわりは、庭の花畑と川。それと木とその影(かげ)。川のまわりの石と、流れている方向を考えた。気になるところは、川が屋敷(やしき)の庭に流れているところ。どこから流れているんだろう?
歴博の先生から
建物だけでなく庭園の様子も細かく観察できていますね。当時の人も木や石の配置、水の流れなどに注意して庭園を作っていました。
作品(22)

● 第6展示室 ●

おもちゃやさん 賀川七海(小1)
ひとこと
色をキレイにかくこと。おもちゃがすごくたくさんあった。
歴博の先生から
いろいろな種類のおもちゃがならんでいる様子をよくえがけていますね。おもちゃには、男の子・女の子それぞれが楽しく遊べるように、いろいろな種類があります。これは今でも同じです。ただ、ひとつひとつのおもちゃをよく見ると、それぞれの時代の特徴(とくちょう)がよくわかります。また、じっくりと見に来てくださいね。
作品(23)

B‐29 藤岡俊哉(小6)
ひとこと
こだわりは、色。注目したところは、プロペラ。
歴博の先生から
B‐29の大きさがよく描(えが)けています。この飛行機が戦争中に日本の空に飛んで来ると、一般(いっぱん)の人たちは攻撃(こうげき)されないように逃(に)げたりかくれたりしました。戦争が終って、もう攻撃してくることがなくなって、ようやくB‐29の大きな機体を見上げることができたのです。
作品(24)

長崎に原爆が落とされたときにとまった時計 T.A.(小5)
ひとこと
見たときに、とけいがすごかったから。 とけいのマークはなんでこういうマークなのか。
歴博の先生から
この時計は、長崎に原爆が落とされた際に止まったものです。形はしっかりとしていますが、原爆が落とされた瞬間(しゅんかん)に動くのをやめて以来、67年間、止まったままになっていることに、原爆の悲惨(ひさん)さと歴史の重さが感じられます。マークは、時計を作っている会社が考えたデザインだろうと思います。
作品(25)

どくガスマスク S.A.(小3)
ひとこと
むかしにつかうどうぐだからです。気になるところは、いきをはくところ。
歴博の先生から
何とも言えない無気味さが、よく描(えが)けています。毒ガスから身を守るために作られたものですが、実際に空しゅうにあったところで、みんながこれを使えるほどのよゆうはなかったようです。
作品(26)

へいたいのみじたく 鈴木奏太(小4)
ひとこと
色をまぜて、いろいろな色をつくったこと。いろいろな荷物の中身が何か気になった。
歴博の先生から
いろいろな荷物を持って歩かなければならなかった兵士の様子が、よく表れています。兵士は武器ばかりでなく、身の回りの必要な様々なものを運ばねばなりませんでした。
作品(27)

ラッパ 杉尾日花里(小1)
ひとこと
こだわりは、ラッパについているひも。気になるところは、ラッパのふくところ。
歴博の先生から
大変よくえがけています。兵隊さんが使うラッパは、演奏会(えんそうかい)のステージのような整った場所ではなく、兵舎の中や外など、いろいろな場所で使われていました。だから、運んだり持ったりするのが楽になるように、ひもがついています。
作品(28)

りっぱなラッパ 青柳江里花(小3)
ひとこと
細かいところをていねいにかいた。ひもがなんのためについているのか分からない。
歴博の先生から
バランスよく描(えが)けていますね。ラッパについているひもは、持ち運びやすくするためにつけられたものだそうです。私たちがよく知っている、ステージの上で演奏(えんそう)されるトランペットなどとは、使われる環境(かんきょう)がずいぶんとちがっていますね。
作品(29)

ライフル銃 杉尾優斗(小5)
ひとこと
立体的に見えるようにかいた。気になるところは、てっぽうの玉を入れる所。
歴博の先生から
銃(じゅう)の立体感がよく出ていて、ズッシリとした重みも伝わってきます。一日中持って歩くには、少し大変なくらい重いものでした。銃ばかりでなく、他にもいろいろなものを持っていたわけで、すから、兵隊さんの行軍がどれだけ大変だったか、想像がつくでしょう。
作品(30)

ゴジラがやってきた 藤岡颯汰(小2)
ひとこと
こだわりは、つめとはと色。つめの色と目が気になった。
歴博の先生から
ゴジラの大きさと迫力(はくりょく)がよく描(えが)けていますね。映画に出てくるゴジラは、本当はもっと大きくて、博物館の中にはとても置くことができません。一度、映画も見てみてください。
作品(31)

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