東アジア比較建築文化史
共同研究ニュース

■最新記事■2008年12月22日■

2008年12月6日-7日

下記のプログラムで国際シンポジウムを開きました。各種のイベントの日程と重なっているために参加者は少なめでしたが、実質的で充実した内容の議論ができ、参加者には好評でした。

-----2008年12月6日
問題提起  玉井哲雄  日本建築の特質 −東アジアからアジアへ− 
基調講演  布野修司  アジアの建築と都市 −世界建築をめざして−

セッション1 中国周縁の世界
       包慕萍   モンゴルの建築と都市(45min)
       黄蘭翔   漢人の「宗教倫理風水観」からみた台湾の伝統的民家(45min)
       福田美穂  コメント (15min)
       質疑応答    (15min)

副館長あいさつ 常光 徹

セッション2 南アジアの世界
       モハン・パント Chronological matters in the Comparative Study of
Nepali Architecture and Urban History (45min)
       山根周     インドの都市(45min)
   藤井恵介    コメント(15min)   
       質疑応答    (15min)

 

-----2008年12月7日
成田山新勝寺 総門前 (田中淡先生、児島合流)
見学・討論会@成田山新勝寺

昼食
バス移動

セッション3 東南アジアの世界
       大田省一  ベトナムの建築と都市(45min)

       佐藤浩司  オーストロネシア語族の建築技術をめぐって(45min)
       川本重雄  コメント(15min)
       質疑応答    (15min)
総括 コメント (1h) 田中淡 金東旭

国立歴史民俗博物館教授 玉井哲雄
(共同研究:東アジア比較建築文化史 共同研究代表)

■これまでの研究会■
2008年8月18日

 共同研究「東アジア比較建築文化史」の2008年度第1回研究会を台湾で開きました。台湾建築調査の日程にあわせて、台湾の建築史研究者との交流をめざしたものでした。報告者は日本および韓国から共同研究メンバー4人(玉井哲雄、金東旭、藤井恵介、大田省一)、台湾側の研究者3名(関華山、李乾朗、ョ志彰)でした。共同研究メンバーでもある黄蘭翔(台湾大学芸術史研究所)さんのコーディネートで、準備期間が必ずしも十分ではなかったのですが、他にも台湾の研究者、香港の研究者、そして夏休み中にもかかわらず、かなりの数の学生の参加を得て盛会となりました。朝9時半から、45分の昼食休憩を挟んで、夕方6時半まで行われ、最後の討論では白熱した議論が展開されました。
 なお、台湾側研究者の間では、大変有意義であったので、今回を第1回として、来年以後また開こうという話が出たようです。今後の交流に期待が持てます。
 以下、当日のプログラムと写真を掲載します。報告および議論の内容はいずれ報告書の形で刊行予定です。

当日配布のプログラム内容(抜粋、日本字に直しています)です。


台日建築史学者学術交流会議


時間:2008年7月20日 09:00〜17:00
地点:台湾大学第二活動中心(集思会議中心)


議程
第一場 伝統民宅     
玉井哲雄(日本国立歴史民俗博物館)・日本の伝統的民家
関 華山(台湾東海大学)・台湾的伝統民宅


第二場 韓国的伝統建築
金 東旭(韓国京畿大学校)・韓国的伝統建築


第三場 宗教建築     
藤井恵介(日本東京大学)・日本人は中国建築システムをどう受け止めたのか
李 乾朗(台湾文化大学) ・台湾的伝統廟宇建築


第四場 越南與台湾    
大田省一(日本東京大学)
・ベトナムの町屋と民家について
ョ 志彰(台湾台南大学)・地方性與現実性的台湾伝統民居


語言:日文與中文 (翻訳:黄蘭翔 五十嵐祐紀子)


主辧:台湾大学芸術研究所、日本国立歴史民俗博物館「東亜比較建築史構築研究会」

なお、通訳、特に五十嵐祐紀子さんは素晴らしかったです。
当日の主な研究会参加者名です。
曽光宗(台湾中原大学)、
梁以華(香港大学)、
張志源(台湾国立雲林科技大学)、
呉淑英(行政院文化建設委員会)

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(c)Tamai, Tetsuo 2008
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