3月28日(水)
展示が始まると、何となく気になって、用が無くても見回りに行きたくなります。
一般公開日の昨日は、さっそく午前中に行ってみると、ありがたいことに何人かのお客様が熱心にご覧になっていました。
京都府Y資料館のIさんもお見えになっていて、「今日なら混まないと思って・・・」とおしゃっていました。そうですね。会期終了が近づくと、だんだん混んで来て、1時間待ちの入場制限をすることもあります・・・と一度言ってみたいのですが、実際の所は、当館はそれほど混むことはないのでご安心ください。ただ、連休中は年間入場者のピークなので、そこそこ混むことは確かです。
外はいい天気で、桜もそろそろ咲いてきました。当館のある佐倉城址公園は、花の名所でもあるので、お花見の季節は本当に渋滞になります。駐車場は開放しているので、何%かでも館内に入っていただきたいところです。
春休みなので、家族連れの方も目に付きました。「都市図で遊ぼう」のコーナーでは、ボランティアさんたちが一緒に遊んでくれて、なかなかにぎやかです。春休み中は常設展示の「親子クイズ」も毎日やってます。大人も子どもも楽しめますので、ご家族そろってぜひお出かけください。
そうそう、「なぞのぎざぎざ」(ブログ3月15日)の正体をお話ししないといけませんでした。正解は、ご覧のように、洛中洛外図屏風(歴博甲本)のレプリカを床に向き合わせで立てるための台、でした。こんな風にしてみると、京都の東と西を描いた右隻・左隻の南北の方位がそろって、間にはいるとあたかも自分が京都の中にいるように見えます。床には地図を貼ってありますので、描かれたものがどこにあるのか、すぐ確かめることもできます。いちど試してみてくださいね。

【今日のこの人】
「わしは洛中洛外図屏風歴博甲本の左隻第5扇下の方に住んでいる絵師での。いつも扇に絵をかいておるが、この「歴博甲本」は、実はわしが描いたのではないかと推測している者もおるらしい。ま、真偽の程はおまかせしよう。ここは幕府や内裏のある上京で、住んでいるのもなかなかりっぱなお屋敷だから、わしもエライさんがたとつきあいのある羽振りのよい絵師だと思っていただいて間違いなかろう。腕の程は?ハ、ハ、ご覧の通りじゃ。わしの実物はかなり小さいから、第1室にあるタッチパネルで拡大して見てもらうのがよいかもしれんな。第3室のパズルの所も、明るくて見やすいそうじゃよ。」
3月26日(月)
先週は、金曜日には説明不足の所にパネルやキャプションをいくつか、急遽自社生産で追加してもらいました。図録とワークシートは無事納品され、土曜日にはボランティアさんとお客様をお迎えする手はずを確認。おかげさまで、予定通りのペースで準備万端整いました。
開幕の際は、ふつう一般公開は火曜日からで、休館日である月曜日に、館の職員や、御招待したお客様と報道機関向けにお披露目を行います。(これを「内覧会」と言っています。戦国時代が専門のわたしは、ナイランというと別の文字を思い浮かべてしまうのですが。)
今日は、11時から館内向けの説明をして、午後には正式なお客様向けの会を行いました。館長・代表のご挨拶のあと、50人ほどの方を前に、それぞれの担当箇所をご説明いたしました。

ボランティアさんにも今日から活動していただき、パズルやクイズを準備した第3室の体験コーナーは、面白いと好評でした。みなさんも、ぜひ遊びに来てください。
その後、ヤマモトさんとポッドキャスティングの録音もしてしまいました。近日公開予定ですので、これも乞う御期待です!
【今日のこの人】
研究部職員で展示プロジェクト委員のイワブチさんです。当館で江戸といえばこの方が一番のご専門で、江戸武家地についての大著があります。今回は、常設展示のリニューアルと同時並行のお仕事でしたが、涼しい顔でこなされたのはさすがです。
3月22日(木)
長い一日でした。
借用する資料を受け取りに(「集荷」と言います)、まず鎌倉市の鎌倉国宝館へ、それから東京の品川区にある国文学研究資料館へ行ってきました。
借用の際は、運送業者さんと待ち合わせて相手先にうかがい、ご挨拶から始まって、資料を出庫していただき、後でトラブルにならないように一緒に点検・記録して一種のカルテをつくり、梱包して、借り受け状をお渡しする、という一連の作業がありますが、いろいろお作法が違ったりするので、相当気を使います。さいわい今日はたいへん親切にしていただき、とても順調に進みました。
ちょっと玄人好みですが、鎌倉国宝館で借りてきた「浄光明寺敷地絵図」と「円覚寺境内絵図」(どちらも重文、14世紀)、原本はほんとにいいですよ!写真では良さがわからないですから、ぜひ会場でご覧下さい。
移動は、業界大手N通さんの美専車(美術品専用車)に同乗。経路はベイブリッジとレインボーブリッジを通るというなかなかのドライブコースで^^、おもいがけず横浜港や芝増上寺といった、今回の展示資料に描かれた場所も見ることができました。
館に帰ると、待っていたクロサワさんたちと開梱、点検後、すぐ展示ケースに並べました。
展示作業としては、あれから照明の調整も行なっていました。どこにライトを付けて、どの資料にどの程度の光を当てるか、資料保存の問題がありますから、照度計で測りながら調節していきます。直接目に入ってまぶしかったり、ガラスに映り込んだりしてもいけないので、これもなかなか難しい作業です。

これで演示は一応完了。ですが、やっぱりいろいろ手直ししたいところが出てきました。それは明日ということで、今日はこれまで。
【今日のこの人】
企画展示係長のウチダさんです。企画展示はこの方が総元締めです。照明について豊富なノウハウをお持ちで、脚立に上って今回も大活躍でした。
3月19日(月)
金曜日には図録の三校、土曜日にはボランティアさんと2回目の研修があって、今日はいよいよ資料を並べ始めました(この作業を「演示(えんじ)」と言っています)。
企画展示係の皆さんも総出で、出庫した資料を次々とケースに入れていきます。わたしが担当しているのは主に第1室の洛中洛外図屏風類なので、壁付きのケースに上がったり降りたりしながら、屏風を広げていました。(「屏風と商売は広げすぎるとパタリと倒れる」のだそうで、どんな具合に広げるかは結構微妙です。)できてみると、金屏風が並ぶ風景はなかなか見事です。
オークボさんとイワブチさんが奮闘した第2室の江戸や長崎は、これでもかというくらい絵画資料がいっぱいで、相当見ごたえがあります。どうやら、「金返せ!」というご批判だけはなさそうです。

あとは、例の「元禄二年堺大絵図」が残っていますが(2月13日のブログ参照)、これから借用する資料を除くと大部分並べ終わる所まで来ましたので、まずは順調な初日でした。
【今日のこの人】

企画展示係のシガさんです。資料の解説を書いた「キャプション」は、場所によっては置いただけだと見にくいので、「キャプション立て」というボール紙製品を後ろに貼って立てます。これも貼る位置や角度がかなり微妙で、今日はシガさんが計りながら黙々と作っておられました。
3月15日(木)
造作工事もだいぶ進んで、職人さんたちは、今日は仮設壁などに経師紙(きょうじがみ)を貼る作業をしておられました。
グラフィックパネルやキャプションの類もだいたい届きました。今回は、屏風のような大きな絵をできるだけ細部までご覧いただこう、というのが一つの趣旨なので、いろいろな読み解きの工夫をしてみたのですが、そのためのパネル類もケースに仮置きしたので、だいぶ展示らしくなってきました。
と思って床を見ると、写真のようななぞの物体がふたつ鎮座しています。「これなんだっけ?」と注文した本人が一瞬分かりませんでしたが、なるほど、あれです。ずいぶんがっちり作ってくださったので、これなら倒れる心配もありません。・・・って、なんだかわからないですよね。目玉企画のひとつなので、いずれ完成したらまたご紹介しましょう。

【今日のこの人(猫)】

「長崎諏訪神社祭礼図屏風」に描かれたネコです。長崎担当のクルシマさんが大のお気に入りです。このような本来の画題とは関係のない、絵師が遊びごころで描いたとしか思えない「かくれキャラ」をさがすのも、屏風絵のような細かい絵を見る時の楽しみです。
ネコの目線の先にあるのは、みなさまご想像の通りのものです。会場にお出でになるころには、もう食べてしまっているかもしれませんね。にゃお。