みやこ展の日々7 そうだ、京都行こう!

  1. 2007/02/26(月) 15:00:00
2月26日(月)
 みやこ展の準備をしている間に、いくつも現地で確認したいことが出てきました。
 先週はたまたま会議で京都に行く機会がありましたので、日帰りだったのですが、ちょっと早起きして現地取材をしてきました。
 ひとつは、江戸末期の「京都名所図屏風」になぜか大きく描かれている謎の神社で、いちおう東山安井の安井金比羅宮に比定していたのですが、現地の状況ともよく合うので間違いなさそうです。
 もう一つは、祇園社(八坂神社)の南門の前には、中世から江戸末期まで必ず茶店が描かれているので、現在はいったいどうなっているのだろう? ということです。(写真は、16世紀後半の「洛中洛外図屏風(歴博乙本)」です。)
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 八坂神社には、いつも東大路通と四条通に面した西門から入ってしまうのですが、今日は南門に行ってみると、・・・ちゃんと今でも茶店が営業していて、洛中洛外図屏風の世界そのままでした。
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 みやこ展を見ると、みなさんもきっと「そうだ、京都行こう!」という気分になると思いますよ。(某R社さんからお金をもらっているわけではありません。でも、スポンサーになってくれないかな・・・)

【今日のこの人(と牛)】
 京都四条派の画家松川龍椿(りゅうちん)が描いた「京都名所図屏風」の一シーンです。江戸末期の、落ち着きと活気に満ちた社会を描いたこの屏風は、美術品としてもなかなか良い作品だと思います。この牛が引く荷車ひとつとっても、一幅の日本画として通用しそうです。鴨川の河原を歩いていますので、会場にお出での際はさがしてみてください。
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みやこ展の日々6 ボランティアさんと研修

  1. 2007/02/24(土) 15:00:00
2月24日(土)
 企画展示では、展示室の一部を体験コーナーにすることがあります。今回もそのやり方で、「洛中洛外図パズル」や、「江戸図屏風クイズ」それに「双六」や「判じ絵」などの企画を立ててみましたが、こうしたコーナーには、物を管理したり、お客様に使い方をご説明したりするスタッフが必要になりますので、ボランティアさんにお願いすることにしました。
友の会を通じて声をかけた所、66人もの方が応募してくださり、今日は一回目の研修をしました。私が全体のご説明や、担当している洛中洛外図屏風類の資料解説をして、それから博物館教育がご専門のサトーさんが、お客様とのコミュニケーションについてワークショップをしました。教育スタッフのオータさんも来てくれて、サトーさんと息のあった漫才?を演じてくれました。
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 参加してくださったみなさんは、熱心な上に、経験を積まれた味のある方が多く、本番が楽しみです。ご来館の際には、ボランティアさんとお話ししてみてください。

【今日のこの人】
サービス普及係のヤマトさんです。ボランティアさんのお世話はこの方が担当されていて、今日は受付や「ボランティアマニュアル」の説明などをしていただきました。いつもこの青いスタッフジャンパーを着ておられます。みなさんのID用の写真を撮っていたので、最後にヤマトさんの写真を私が撮ってさしあげました。

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みやこ展の日々5 デジタルコンテンツ

  1. 2007/02/20(火) 15:00:00
2月20日(火)
 最近していた仕事のひとつに、デジタルコンテンツの制作がありました。今回の展示で工夫したことの一つは、大きな画面にたくさんの画像が描かれている洛中洛外図屏風を、細部の意味までご理解いただけるようにすることです。さいわい当館には情報工学の専門家もいらっしゃって、いろいろなツールを開発しています。大きなタッチパネルで好きな場所を選んで拡大して見られる、しかもその場所の解説まで出る「超拡大自在閲覧装置」はその一つで、今回は、歴博甲本、歴博乙本、歴博D本という3つの洛中洛外図屏風について、「超拡大」していただけるようにしました。
 また、現在ホームページの「Webギャラリー」でも公開している、歴博甲本の個別画像を解説した「電子企画展」は、展示室でも、実物の横に置いたPCでご覧いただけるようにする予定です。ITの専門家アダチさんに御相談したら、画面上で拡大できる機能を付け加えてくれました。ちょっと拡大すると全然見え方が違ってくるので、これは効きます。
 なお、甲本の全体の画像は、Webギャラリーの「博物館収蔵資料のご紹介」の方でごらんいただけます(江戸図屏風などもあります)。「詳細」ボタンで一番詳しい画像まで行ったら、「複写」のボタンをクリックすると画面上でさらに大きくなる、というウラワザがあります。一度試してみてください。

【今日のこの人】
洛中洛外図屏風(歴博甲本)に出てくる親子?です。なにげない街角風景も丹念に描かれているのが、この屏風の魅力のひとつです。子供と一緒にどこにいくのでしょうか。左の子が「ほら、あそこ」と指さしている先には、何があるのでしょう? 答えは・・・展示室で!
(早く知りたい方は、Webギャラリー「博物館収蔵資料のご紹介」で「左隻(させき)第6扇(せん)」の下の部分を見てください。)
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みやこ展の日々4 こんな大きな絵図が

  1. 2007/02/13(火) 13:59:31
2月13日(火)
今日は、展示代表のオークボさんと、懸案になっていた『元禄二年堺大絵図』の採寸を行いました。以前から館にある資料なのですが、寸法にちょっと不確かな所があって、ケースに入るぎりぎりの大きさだったので、実際に計り直してみることになったわけです。
 廊下で手順の打合せをしていたら、最近歴博にお出でになった建築史のタマイさんが通りかかって、「本物見られるの?見たい見たい!」「じゃ、ご一緒に。」ということになりました。この『堺大絵図』は、一軒一軒の敷地について情報を記載した、都市絵図の頂点と言うべきもので、知る人ぞ知る有名な資料なのですが、大きすぎてなかなか展示できないので、実物を見た人はあまりいない、というわけです。
 作業室の床をつかって広げましたが、大きな絵図(分割図)が10枚もあるので、広げるのもなかなか大変です。タマイさんが来て三人になったのはラッキーでした。展示に出すのは1度に1枚ですが、それでも最大で縦198センチ・横265センチ、つまり人の背丈よりずっと高いので、さあこれがどんな風にケースにはいるのか、会場でご覧になってください。絵画的な表現もかなりあって、なかなか見ばえのする資料でもあります。
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【今日のこの人】
 展示代表のオークボさんです。某博物館から一度大学に移られたのですが、「やっぱり美術史研究者は資料のそばにいないと!」というわけで歴博にお出でになりました。浮世絵の研究者として名の通った方です。最近は花粉症に悩まされてマスクをしておられます。
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みやこ展の日々3 ああせい校正

  1. 2007/02/09(金) 17:07:21
2月9日(金)
 今日は、展示業者のC社さんとまたパネル類の校正のやりとり。磁石でくっつけるしかけの壁面パズルについては、素材の見本を持ってきてくれました。最近は良いものがあるようで、これならうまくいきそうです。
 それから、予定より早く図録の校正も届きました。今回の図録は、編集については、もう10年以上も歴博の図録に関わっておられるデザイナーのイワハシさんに御願いし、印刷は入札で決まった別の会社が担当する、という方法を取っています。(編集と印刷をコミで請け負うこともあります。)先日は展示の設計と施工の関係について同じようなことを書きましたが(1/31)、要するに今回は「作りながら考える」タイプのやり方ということです。
 私が担当している京都関係の部分では、館蔵品の洛中洛外図屏風類7点を一挙公開するのが目玉ですので、図録でも、画像をできるだけ拡大して、部分図もたくさん付けるようにしてみました。これを実際にページ上に割り付けるために、イワハシさんにはだいぶご苦労いただいた、というわけです。ページをぜいたくに使える豪華図録を作るのならむしろ簡単なのでしょうが、大衆派路線の当館としてはそういうわけにもいかず、今回の図録も、価格は1200円の予定です。洛中洛外図屏風をはじめ、館蔵の都市図資料満載ですから、絶対お買い得です!

【今日のこの人】
 刊行物の編集を担当されたイワハシさんです。今日は、解説シートと図録の校正を確認に来られました。隣町に住んでおられるので、何かあるとすぐに来てくれます。

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