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「国立公園 今昔」「見世物大博覧会 現代編」

「国立公園 今昔」(第4展示室)

開催概要

開催期間 2017年8月1日(火)~2018年1月8日(月祝)
会場 国立歴史民俗博物館 第4展示室 副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
※(  )内は20名以上の団体料金
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
 (専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館無料
開館時間

~9月 9:30~17:00(最終入館は16:30まで)
10~2月 9:30~16:30(最終入館は16:00まで)

休館日 毎週月曜日 (祝日の場合は翌日休館)、年末年始(12月27日~1月4日)
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

趣旨

『美しい風景やそれに関連する文化・歴史を守るために、法律や自主ルールなどによって管理される場所』という意味で、「保護地域」という用語が使われます。「世界遺産」、「国立公園」、「名勝」、「天然記念物」などが保護地域に含まれるといわれれば、具体的なイメージを思い浮かべることができるかと思います。

今回の特集展示では、「保護地域」に対する人々の関心や価値の移り変わりを、絵葉書、チラシ、土産物などの資料から読み解いていきます。とりわけ、戦前期から地域の観光業や自然保護のあり方に大きな影響を与えた存在として、「国立公園」を抜きに語ることはできません。今回の展示では、国立公園に主な焦点を当てながら紹介していきます。

さらに、展示代表者が長年かかわってきた「屋久島国立公園」(鹿児島県屋久島町)における文化・歴史的な遺構・映像を紹介するコーナーも設け、最新の研究情報を来館者にお届けします。

みどころ

  • 国立公園の魅力(価値)が時代と共に移り変わっていく様子を、絵葉書などを使ってわかりやすく紹介します。
  • 戦争が国立公園に及ぼした影響や、日本統治時代の台湾に誕生した国立公園も紹介します。
  • なかなかお目にかかることがなくなった土産物(ペナント、通行手形、提灯)も含めて、国立公園や世界遺産関連の観光商品を紹介します。
  • 歴博民俗研究映像「屋久島の森に眠る人々の記憶」を公開します。

【展示代表】

柴崎 茂光 しばさき しげみつ/国立歴史民俗博物館 研究部 民俗研究系 准教授
専門は林業経済学/民俗学
主な研究テーマは、「開発行為や規制政策が地域社会に及ぼす影響について」
東京大学農学部を卒業後、東京大学大学院農学生命科学研究科助手、岩手大学農学部助教授(2007年4月~ 准教授)を経て、2010年より国立歴史民俗博物館に勤務

主な展示資料

国立公園の指定に向けた調査報告書や戦中期の「健民」運動に関する文書
・国立公園候補地調査報告書 個人蔵
・健民運動チラシ 国立歴史民俗博物館蔵

国立公園に関連した土産物・商品など(戦前・戦後含む)
・国立公園関連の観光チラシ・パンフレット 個人蔵・千葉県立中央博物館蔵
・日本八景木曽川絵葉書 国立歴史民俗博物館蔵
・国立公園関連の絵葉書(戦前期台湾含む) 個人蔵・千葉県立中央博物館蔵
・観光ペナント・通行手形・提灯などの土産物 個人蔵・千葉県立中央博物館蔵
・山岳信仰に関連した資料(金剛杖、御朱印帳など) 個人蔵

近年のトピック
・三陸復興国立公園のチラシ、グッズなど 個人蔵
・屋久島に関連した民俗研究映像(映像コーナー) 国立歴史民俗博物館蔵

※このほかに、現在の国立公園関連のポスターを展示場に掲示します。

計約140点(展示替えがあります)

1) 絵葉書表紙「日本八景木曽川」 
1920年代後半~1930年代前半か、国立歴史民俗博物館蔵

昭和初期には国立公園ブームだけでなく、日本八景ブームもあった。近年の世界遺産・日本遺産・ジオパークブームと類似している。

2) 観光ガイドブック「大日光国立公園候補地」  
1930年代、個人蔵

大正期~昭和初期(1910年代半ば~1930年代初め)は、国立公園の「候補地」となることで観光地としての価値が高まった。

3) 調査地図「大沼国立公園候補地」 
1930年代前半、個人蔵

北海道の大沼は、候補地になったものの国立公園に指定されず、1958年に「大沼国定公園」に指定された。幻の「大沼国立公園」地図といえる。

4) 外国人来訪者向け観光ガイドブック 「富士箱根国立公園」
1930年代後半か、個人蔵

ジャパンツーリストビューロー(略称 JTB)や交通機関は、外貨獲得にむけて外国人向けのガイドブックやチラシを発行した。

5) 観光ガイドブック 「国立公園屋島讃岐遊覧案内」
1930年代後半か、千葉県立中央博物館蔵

平安時代末期の武将だった那須 与一が屋島の戦いで扇の的を射る場面が表紙なのが興味深い。

6) 健民運動を呼びかけるチラシ(長崎県)
1940年代前半、国立歴史民俗博物館蔵

戦時期は、国家が国民に対して 「健康」であることを強制した時代ともいえる。健民運動は、観光を含む国民生活全般に影響を及ぼした。

7) 絵葉書表紙「新高阿里山(にいたかありさん)の風景」
1930年代~1940年代前半か、個人蔵

1937(昭和12)年、日本統治下の台湾において、新高阿里山国立公園など3か所が国立公園に指定された。

8) 「富士登山勝地漫画」
1930年代前半、個人蔵

戦前期にも様々な土産物が販売されていた。漫画絵巻もその一例であり当時の登山形態がわかる。

9) 絵葉書「トンネル内からみえる男体山(日光国立公園)」
1930年代後半~1940年代前半か、個人蔵

「近代的」な道路が観光資源として位置づけられる時代もあった。

関連イベント

歴博講演会

第403回「自然の中の文化・歴史を守る」
日時 9月9日(土)13:00~15:00
講師 柴崎 茂光(展示プロジェクト代表・当館民俗研究系准教授)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂(定員260名)

入場無料、事前申込不要

 

ギャラリートーク

展示プロジェクト委員によるギャラリートークを開催します。

日時 9月9日(土)11:00~11:40
解説 柴崎 茂光(展示プロジェクト代表・当館民俗研究系准教授)

※開始時間までに第4展示室副室にお集りください。

「見世物大博覧会 現代編」

開催概要

開催期間 2017年4月18日(火)~ 7月17日(月祝)
会場 国立歴史民俗博物館 第4展示室 副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
開館時間 9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日休館)、6月10日(土)、6月11日(日)
※5月1日(月)は開館
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館

趣旨

見世物を知らない世代も多いでしょう。盛り場や祭りの喧騒の傍らで、不思議なモノたちが描かれた絵看板が並び、怪しげな口上に人々が足を止める風景は過去のものとなりました。しかし、近世から近代、そしてごく最近まで見世物の興行は、日本の都市部を中心にその命脈を引き継いできたのです。

平成28年9月8日から11月29日まで国立民族学博物館で「見世物大博覧会」が開催されました。その後、当館蔵の近世から近代初期の資料を中心に平成29年1月16日から3月20日にかけて、当館第3展示室で「見世物大博覧会」を開催しました。今回は第4展示室においてそのテーマを引き継ぎつつ、時代と空間については、より近現代に特化した展示を行います。近年まで行われてきた見世物小屋の現場の様子をできる限り再現し、その文化的な位相を紹介いたします。

主な展示品としては、1990年代半ばまで見世物小屋を開いていた安田興行社が使用していた絵看板やディスプレー、主要な演目である「人間ポンプ」や「火炎放射」などの小道具類のほか、ビラ・写真・ポスターなど、実際に見世物小屋を構成していた原資料です。これらの資料の多くは、現在、京都文教大学の鵜飼正樹教授が所有しており、実際の展示でも鵜飼氏の協力を得ながら実施する予定です。

【展示代表】

川村 清志(かわむら きよし)(国立歴史民俗博物館 民俗研究系 准教授)

専門は文化人類学と民俗学。口頭伝承の近代的展開、祭礼芸能の実践と習得過程の探求、メディアによる民俗文化の再表象過程、現代日本のサブカルチャーと伝統文化などに関する研究をしている。
1999年に京都大学人間・環境学研究科大学院専攻博士を取得。現在、国立歴史民俗博物館研究部准教授を務める。

大久保 純一(おおくぼ じゅんいち)(国立歴史民俗博物館 情報資料研究系 教授)

専門は日本近世絵画史。浮世絵、江戸後期の風景表現などを主要に研究している。
1984年に東京大学大学院人文科学研究科美術史学専攻修士課程を修了。2006年東京大学文学博士を取得。
現在、国立歴史民俗博物館研究部教授を務める。

【特別協力】

鵜飼 正樹(うかい まさき)(京都文教大学 教授)

みどころ

・平成まで続いた現代の見世物小屋の当時の雰囲気を体感!
・見世物小屋の絵看板をほぼ一手に記した志村静峯の作品を紹介
・人間ポンプを始めとする最後の見世物小屋芸人、安田里美の足跡の展示

主な展示資料

・絵看板(安田興行社資料、個人蔵)
・上演小道具(安田興行社資料、個人蔵)
・ビラ、写真(上演風景)、ポスター(安田興行社資料、個人蔵)
・見世物資料コレクションの一枚摺(本館蔵)
・日本チャリネ 馬術奨励大会
・タムラ空中大サーカス

計60点

 

1) 絵看板 謎の人魚(志村静峯作)
昭和30年代 個人蔵

2) 絵看板 マキツギ(志村静峯作)
昭和30年代 個人蔵

「マキ」はヘビ、「ツグ」は食べる、あるいはつかうといった意。ヘビをつかった見世物で、女性がヘビを食いちぎったり、鼻から入れて口から出したりして見せた。ニシキヘビを見せるものもあった。

3) 絵看板 たこ娘かに男(志村静峯作)
昭和20〜30年代 個人蔵

安田興行社で最もよく使われた絵看板。たこ娘は、呼び込みのタンカに合わせて外の客に向けて見せる、いわゆる「ネタもの」だった。

4) 絵看板 気合術(志村静峯作)
昭和20〜30年代 個人蔵

安田里美の持ち芸で、描かれているとおり、体中に針を通す、目の中にボタンを入れてバケツをつり上げる、腕に通した針でバケツをつり上げて振り回す、といった荒技を見せた。

5) 絵看板 人間ポンプ(志村静峯作)
昭和30年代 個人蔵
碁石を飲み込み色分けして出す、金魚を飲み込み釣り針で釣って
出すなど、安田興行社の二代目を継いだ安田里美の持ち芸のひとつ。

6) 日本チャリネ 馬術奨励大会
1910(明治43)年 国立歴史民俗博物館蔵

日本で最初のサーカス団とされる「日本チャリネ一座」の双六。チャリネ一座は1899(明治32)年に山本政七らによって設立され、馬や象、熊なども用いて曲芸や猛獣芸を披露した。

7) タムラ空中大サーカス

1935(昭和10)年 国立歴史民俗博物館蔵

関連イベント

記録映像上映会

『人間ポンプ 安田里美 浅草木馬亭公演』記録映像上映会

碁石を飲み込み色分けして出す、金魚を飲み込み釣り針で釣って出すなど、「最後の見世物小屋芸人」とも呼ばれた人間ポンプ・安田里美氏。氏の多くの芸の集大成ともいえる舞台を映像で紹介します。

日時 5月20日(土)13:30~15:30(開場13:00)
解説 鵜飼 正樹(京都文教大学 教授)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂(定員260名)
入場無料、事前申込不要

 

※本展示でギャラリートークは開催しません。