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「年号と朝廷」「楽器と漆」

「年号と朝廷」(第3展示室)

開催概要

開催期間 2017年9月12日(火)~10月22日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
 (専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館無料
開館時間 ~ 9月  9:30~17:00(最終入館は16:30まで)
10月~ 9:30~16:30(最終入館は16:00まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が休館)
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館


趣旨

現在の我々の生活の色々な局面に顔を出す「年号」。書類を記入しながら、今年が平成何年だったかを確認し直したこともあるでしょう。本展では、私たちの生活や考え方に影響を与え続けている年号がどのようにして決められたか、その歴史を振り返ります。改元がなされる理由、年号に使われる文字や改元のプロセス、さらにはそのプロセスに関わった朝廷官人たちの思惑とせめぎ合い、これらは、日本の思想、政治、学術、言語などに関わる様々な要素と密接に関連しています。

当館では、所蔵する公家「広橋家」の年号関係資料について共同研究を行ってきました。その成果に基づく今回の展示と関連企画が、年号が持つ意味について考えていただく機会となれば幸いです。

みどころ

・国宝・重要文化財を含む、年号に関わる資料約25点を公開!
・鎌倉時代に改元の諮問会議に参加した広橋経光の直筆資料を展示し解説

【展示代表】

水上 雅晴 みずかみ まさはる(国立歴史民俗博物館客員教授・中央大学文学部教授)

専門は中国哲学・日本漢学
主な研究テーマは、中国清代の学術、儒家経典の解釈史、日本における漢籍の受容、琉球漢学など
北海道大学文学部助手・助教、琉球大学教育学部准教授・教授を経て、現在は中央大学文学部教授
共同研究「広橋家旧蔵文書を中心とする年号勘文資料の整理と研究」代表

主な展示資料

・元秘抄(げんぴしょう)(高松宮家伝来禁裏本(たかまつのみやけでんらいきんりぼん))
・〔重要文化財〕経光卿改元定記(つねみつきょうかいげんさだめき)(民経記(みんけいき)(経光卿記(つねみつきょうき))」の一部。広橋家旧蔵記録文書典籍類(ひろはしけきゅうぞうきろくもんじょてんせきるい))
・〔重要文化財〕周易(しゅうえき)(田中穣氏旧蔵典籍古文書(たなかゆたかしきゅうぞうてんせきこもんじょ))
・〔国宝〕宋版史記(そうはんしき)(黄善夫刊本(こうぜんぷかんぽん))
・〔国宝〕宋版漢書(そうはんかんじょ)(慶元刊本(けいげんかんぽん))
・北野縁起絵巻(きたのえんぎえまき)(岩松宮本(いわまつみやぼん))

(すべて本館蔵)
計約25点(展示替えがあります)

 

1) 「醍醐天皇への右大弁公忠の奏上」(『北野天神縁起(岩松宮本)中巻』)

菅原道真死後の出来事が書かれている部分。延喜(901-923)から延長(923-931)への改元は、醍醐天皇が自分で年号の文字を選ぶという通常とは異なる形で実施されたが、その状況が説明されている。

2) 『元秘抄』5冊本(高松宮家伝来禁裏本)

改元に関わる公卿用の「傾向と対策」資料集。

3) 重要文化財『周易』(田中穣氏旧蔵典籍古文書)

『易経(えききょう)』の鎌倉写本。「白点(はくてん)」の痕跡が多数ある。

4) 国宝 宋版史記(黄善夫刊本)

刊本としては現存最古の『史記』で、全130巻(90冊)が揃っている。

5) 国宝 宋版漢書(慶元刊本)

刊本としては現存最古の『漢書』で、全120巻(60冊)が揃っている。

 

6) 〔重要文化財〕経光卿改元定記(広橋家旧蔵記録文書典籍類)

年号制定の会議に参加した広橋経光(1212-1274)による貴重な直筆記録。
※民経記(みんけいき)(経光卿記(つねみつきょうき))」の一部。広橋家旧蔵記録文書典籍類(ひろはしけきゅうぞうきろくもんじょてんせきるい)

 

※すべて国立歴史民俗博物館蔵

関連イベント

ギャラリートーク

日程 時間 担当者
9月16日(土) 10:30~11:15
水上 雅晴(国立歴史民俗博物館客員教授・中央大学文学部教授)
9月23日(土) 14:00~15:00 近藤 浩之(北海道大学大学院 教授)
石井 行雄(北海道教育大学釧路校 准教授)

 

ワークシート「展示資料に『年号』を探せ!」

年号が記されている資料を求めて、館内を探索しよう!
※展示期間中、毎日開催(配布場所:第2展示室)

 

歴博フォーラム

第106回「年号と日本文化」
日時 9月16日(土)13:00~16:00
講師 水上 雅晴(国立歴史民俗博物館客員教授・中央大学文学部教授)他(3名)
会場 国立歴史民俗博物館 講堂

事前申込制、当館ホームページ内申込みフォームまたは往復はがきにて。定員260名
※定員満了のため、お申し込みは締切りました

 

国際シンポジウム

「年号と東アジアの思想と文化」
日時 10月21日(土)、22日(日)※時間はれきはくホームページにてお知らせします
講師 清水正之(聖学院大学学長)、鄭吉雄(香港教育大学文化史講座教授)他
会場 国立歴史民俗博物館 ガイダンスルーム

事前申込制、研究者向け、定員55名(抽選)
詳細はこちら

 

「楽器と漆」(第3展示室)

開催概要

開催期間 2017年7月11日(火)~ 9月3日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 第3展示室(近世)副室
料金 一般420(350)円/高校生・大学生250(200)円
中学生以下無料
(  )内は20名以上の団体
※総合展示もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は、高校生の入館が無料です。
※高校生及び大学生の方は、学生証等を提示してください。
 (専門学校生など高校生及び大学生に相当する生徒、学生も同様です)
※障がい者手帳等保持者は手帳提示により、介護者と共に入館無料
開館時間 9時30分~17時00分(入館は16時30分まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は開館し、翌日が休館)
※8月14日(月)は開館します
主催 大学共同利用機関法人 人間文化研究機構 国立歴史民俗博物館


※画像クリックでチラシが開きます(PDF)

趣旨

古来、楽器の制作にあたっては、しばしば漆工技術が用いられてきました。
それは、第一に、漆の接着剤やコーティング剤としての実用的な側面が、音を奏でる道具としての楽器の制作に不可欠であったこと、第二に、外観上の美しさや貴さが求められた楽器にとって、艶やかな漆の塗装面や多彩な装飾技法がふさわしいとみなされたためでしょう。
今回の特集展示は、同時開催の企画展示「URUSHIふしぎ物語-人と漆の12000年史-」と連動し、漆利用という観点から楽器を見直していただきたいと思います。
本展では、本館が所蔵する紀州徳川家伝来楽器コレクションや生田コレクション 鼓胴(こどう)などの中から、漆技術を用いた楽器とその附属品を約60点展示します。楽器と漆の深い関わりに注目し、漆を用いた豊かな文化の一端をご紹介します。

展示場内では、機能と美的効果を兼ね備えた漆の使用例として、笛の樺巻(かばまき)、琴の塗装をとりあげるほか、笙(しょう)の匏(ほう)(頭)や箏(こと)の龍頭・龍尾など楽器自体に施された装飾、楽器を収納するための筒や箱の装飾、また、能楽で用いられる鼓の胴に表される機知に富む蒔絵意匠などを中心に展示を構成します。

なお、今回展示する生田コレクションは、当館受け入れ以来、初公開です。

企画展示「URUSHIふしぎ物語-人と漆の12000年史-」とあわせてぜひご覧ください。

『紀州徳川家伝来楽器コレクション』とは?

紀州藩の第十代藩主徳川治宝(とくがわはるとみ、1771~1852)が収集したわが国最大級の古楽器のコレクションです。笙や篳篥(ひちりき)、琵琶などの雅楽器を中心に、楽譜、その他の附属品、附属文書から構成されており、総点数161件(233点)を数えます。

『生田コレクション鼓胴』とは?

明治大正期、大阪麦酒会社(現アサヒビール株式会社)の創業に携わった生田秀(ひで、または ひいず)氏と、その長男で鼓胴研究者として知られる生田耕一(筒哉)氏とが、二代にわたり収集した能楽関係コレクションで、小鼓胴91点・大鼓胴8点、ほか関係資料からなります。室町時代以降の幅広い時代にわたる鼓胴が含まれ、美術工芸的にも価値の高いものです。

みどころ

・生田コレクションから、蒔絵螺鈿の美しい装飾のある鼓胴(こどう)を、本館受け入れ後、初公開!
・機能と美とを兼ね備えた楽器の漆装飾をお楽しみください。

【展示代表】

日高 薫 ひだか かおり(国立歴史民俗博物館 研究部情報資料研究系 教授)

専門は漆工芸史。
主な研究テーマは、蒔絵を中心とする漆工芸史および日本の装飾芸術の特質に関する研究、交易品としての漆器をめぐる文化交流に関する研究。また、在外の日本関係資料の調査研究をすすめている。東京大学文学部美術史研究室、共立女子大学国際文化学部日本文化研究の助手を経て、1994年に国立歴史民俗博物館に勤務。

主な展示資料

紀州徳川家伝来楽器コレクションより
 ・龍笛(りゅうてき)(銘「青柳」)鎌倉時代
 ・一節切(ひとよぎり)(銘「山風」)桃山~江戸時代初期 大森宗勲作
 ・笙(しょう)(銘「真具寿」)鎌倉時代
 ・袖笙(そでしょう)(銘「燕子」)江戸時代 山本藤右衛門作
 ・袖笙(そでしょう)(銘「鈴虫」)江戸時代
 ・枝垂桜蒔絵三管箱(しだれざくらまきえさんかんはこ) 江戸時代
 ・七絃琴(しちげんきん)「冠古」

生田コレクション 鼓胴より
 ・源氏夕顔蒔絵小鼓胴(げんじゆうがおまきえこつづみどう)
 ・真葛蒔絵小鼓胴(まくずまきえこつづみどう)
 ・龍田川蒔絵小鼓胴(たつたがわまきえこつづみどう)

計70点 (展示替えあり)

 

1) 一節切(ひとよぎり)(銘「山風」)
(紀州徳川家伝来楽器コレクションより)

一節切(ひとよぎり)は尺八の一種で、竹管に節を一つだけ含むことからこの名があります。

全面に漆を塗り、樺巻はさらに赤と黒に塗り分けています。

 

2) 袖笙(そでしょう)(銘「燕子(えんし)」)
(紀州徳川家伝来楽器コレクションより)

「袖笙(そでしょう)」の呼び名は、袖に入れて携帯できることに由来するといいます。匏(ほう)には、梨地に金蒔絵で、飛び交う愛くるしい燕が描かれます。

3) 袖笙(そでしょう)(銘「鈴虫」)
(紀州徳川家伝来楽器コレクションより)

「袖笙(そでしょう)」とよばれる通常より小振りの笙。匏(ほう)に平蒔絵で秋草に鈴虫の意匠を表しています。

4) 枝垂桜蒔絵三管箱(しだれざくらまきえさんかんばこ)
(紀州徳川家伝来楽器コレクションより)

笙・龍笛・篳篥の三管を納めるための箱です。金・銀・青金の薄肉高蒔絵で枝垂桜と葵紋を表した華麗なものです。

5) 七絃琴(しちげんきん)「冠古(かんこ)」
(紀州徳川家伝来楽器コレクションより)

中国製の琴は江戸時代の文人たちに好まれました。漆表面の美しい断文(亀裂)から「梅花断」の別銘をもつ古い楽器です。

6) 真葛蒔絵小鼓胴
(生田コレクション 鼓胴より)

金蒔絵に螺鈿を交えて、秋の野に繁茂する葛を描いています。

7) 龍田川蒔絵小鼓胴
(生田コレクション 鼓胴より)

流水に紅葉が漂う風情を、平蒔絵に絵梨地を組み合わせた技法で表しています。

8) 紫陽花蒔絵太鼓 (生田コレクション 鼓胴より)

紫陽花の色が変化することを、太鼓の音色に掛けた意匠です。蒔絵は古満休伯(こまきゅうはく)。

※すべて国立歴史民俗博物館蔵

関連イベント

ギャラリートーク

日程 時間 担当者
7月29日(土) 11:00~11:40
日高 薫 (当館情報資料研究系)