開催要項
趣旨
日本の信仰や芸能の歴史を理解するためには、祭礼の歴史を知ることが大切です。祭礼の道具は有形ですが、祭礼そのものは無形の文化です。写真が普及する前の祭礼の様子を知るには、その姿を絵画に見ることが必要となります。各地の祭礼の様子を描く絵巻・屏風には当時の風俗や祭礼の次第などが 満載されており、これを子細に観ることによって当時の祭礼文化を読み解くことができます。
本展示は、これまであまり目に触れる機会の少なかった主として近世中期以降の祭礼絵巻・屏風を展示して祭礼史の流れをたどり、祭礼に演じられた神事芸能の 様相を視覚的に探ることを目的とします。
この展示を通して、日本の祭礼文化について理解をふかめていただければ幸いです。
主な展示資料
稲荷祭絵巻(本館)、春日若宮神幸図(国立公文書館内閣文庫)、 春日祭礼興福行事(国立公文書館内閣文庫)、 春日若宮祭礼絵巻(個人)、 奈良水屋能絵巻(永青文庫)、 奈良薪能絵巻(永青文庫)、 東大寺八幡宮転害会儀式并行列図(複製)、 日吉山王祭礼絵巻(複製)、 高良社神幸絵巻(複製)、 高田若宮八幡宮祭礼絵巻(複製)、 日吉山王祇園祭礼図屏風(サントリー美術館)、 鶴岡八幡宮御祭礼行列之図(東京国立博物館)、 円覚寺洪鐘祭絵巻(複製)、 播磨総社臨時祭礼図(東京国立博物館)、 生身天満宮祭礼絵巻(複製)、 都祁水分神社祭礼絵巻(都祁水分神社)、 日牟礼神社祭礼絵巻(複製)、 穴師坐兵主神社絵巻(複製)、 高宮神社祭礼絵巻(複製)。