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開催要項趣旨展示構成おもな展示資料関連の催し

開催要項

「弥生はいつから!?-年代研究の最前線-」
開催期間2007年10月10日(水)~12月2日(日)
開催期間 2007年7月3日(火)~9月2日(日)
会場 国立歴史民俗博物館 企画展示室
料金

一般:830(560)円 /高校生・大学生:450(250)円 /
小・中学生:250(130)円 /( )内は20名以上の団体

※常設展もあわせてご覧になれます。
※毎週土曜日は小・中学生、高校生は入館無料です。

開館時間 9時30分~17時00分 (入館は16時30分まで)
休館日 7月9日(月)・17日(火)・23日(月)・30日(月)・8月6日(月)・20日(月)・27日(月)
主催 国立歴史民俗博物館

展示ポスター

趣旨

国立歴史民俗博物館では平成15年度に、弥生時代の始まりが従来考えられてきた前5~4世紀ではなく、約500年さかのぼった前10~9世紀である可能性が高いことを発表しました。その後の年代研究の結果、縄文・弥生時代の年代観が大きく変わりつつあります。

本展示では、私たちがどのように新しい年代観に到達したのかを、具体的な資料をもとに示します。九州北部・四国・近畿・東北地方などで、採集や狩猟を中心に続いた縄文文化が水田稲作を中心とする弥生文化へと移り変わっていった様子を紹介します。水田稲作農業は、長期的な計画のもとに共同で作業を行うという、現代につながる社会のあり方をはぐくんだ技術システムです。日本列島におけるその始まりと広がりについて、当時の東アジア情勢とも関連させつつ、最新の研究成果を現在進行形で示します。

なお、本展は科学研究費補助金(学術創成研究費)「弥生農耕の起源と東アジア-炭素年代測定による高精度編年体系の構築-」の研究成果の一部となります。

展示構成

時間の化石-弥生の年代を追う-

水田稲作はいつ、どのように始まったのでしょうか。弥生文化は列島内でどのように広がっていったのでしょうか。この問いに答えるためには、水田稲作がもたらされた場所と年代を特定し、時間軸に沿った研究を進めることが必要です。時間という世界共通のモノサシにもとづき、新しい年代観による弥生文化を世界史年表の中に位置づけます。

年代測定の方法

年代を明らかにするためのさまざまな研究方法を紹介します。自然科学の立場からは、樹木の年輪を用いた年輪年代法と宇宙地球科学と関わりの深い炭素14年代法、考古学の立場からは甕(かめ)棺(かん)や青銅器による年代決定、土器型式による広域編年を具体的に示します。

縄文から弥生へ

弥生文化とはいつごろの、どのような文化で、縄文文化と比べてどんな変化があったのでしょう。年代測定の結果を踏まえ、水田稲作の始まりと日本列島各地の弥生文化の始まりを、各地の遺跡とともに示していきます。本展示では、弥生文化が、渡来系の人々や縄文系の人々、また東と西の交流により、各地で多様に展開していったことを紹介します。

体験しよう!年代研究

本展示の最後には、年代研究の一端を実際に体験して頂けるよう、さまざまなコーナーを設けました。体験型映像コンテンツでは、縄文・弥生の景色を背景に、それぞれの時代の文物を手にした皆さんの姿が大画面の中に現れます。会期中には、小学校高学年から中学生を対象とした、年輪年代法の体験教室も開かれます。

おもな展示資料

  • 森林総合研究所:屋久杉年輪ディスク
  • 奈良文化財研究所,国立歴史民俗博物館:年代測定関連機器
  • 佐賀県吉野ケ里遺跡:鉄器
  • 福岡県雀居(ささい)遺跡,板付(いたづけ)遺跡:土器,木製品,漆製品
  • 高知県田村遺跡:土器,石製品,漆製品
  • 大阪府池上曽根(いけがみそね)遺跡:柱材
  • 奈良県唐古・鍵遺跡:土器,木製品
  • 神奈川県中屋敷遺跡:植物遺体
  • 青森県砂沢(すなざわ)遺跡,是川中居(これかわなかい)遺跡:土器,弥生前期のコメ,石刀(重要文化財)
 
愛媛県大久保遺跡:
鋳造鉄斧(てっぷ)片 前4世紀 愛媛県埋蔵文化財調査センター
 
山形県:
縄文晩期~弥生移行期の土器 山形県埋蔵文化財センター
 
福岡県板付(いたづけ)遺跡:
最古の水田に伴う弥生土器 前10世紀 福岡市埋蔵文化財センター
 
福岡県橋本一丁田(いっちょうだ)遺跡:
もっとも古い炭素14年代測定した弥生土器 前10世紀  福岡市埋蔵文化財センター
 
高知県田村遺跡:
高知最古の弥生土器 前8世紀 高知県埋蔵文化財センター
 
福岡県東入部(ひがしいるべ)遺跡:
細型銅剣 前4世紀 福岡市埋蔵文化財センター蔵

「弥生はいつから!?」展示案内

企画展示「弥生はいつから!?」の展示室の様子をご紹介します。

詳細はこちら

関連の催し

歴博講演会

第283回 「年代測定法はどこまで進んだか-プレシジョン・デーティングへの挑戦-」

日時 2007年7月14日(土) 13時30分~15時30分
講師 今村峯雄(本館情報資料研究系)
会場 歴博講堂

第284回 「九州~瀬戸内における弥生稲作の開始年代」

日時 2007年8月11日(土) 13時30分~15時30分
講師 藤尾慎一郎(本館考古研究系)
会場 歴博講堂

※事前申し込み不要、無料、先着順、定員260名

年輪年代体験教室

木の年輪から年代を測定する体験ができます。

日程 7月15日(日)、16日(月)、28日(土)、29日(日)、8月11日(土)、12日(日)、25日(土)、26日(日)
時間 11:00~、13:15~、14:45~ (1回1時間程度のカリキュラムを予定しています) ※9:30から企画展示室前で当日開催分すべての整理券を配布します。
講師 大河内隆之(奈良文化財研究所)
対象 小学校高学年・中学生(1回5組程度の方をご指導する予定です)
会場 企画展示室第3室

歴博探検

7月14日(土) 弥生の年代をしらべよう!(藤尾 慎一郎(本館考古研究系))
8月11日(土) 縄文の年代をしらべよう!(小林 謙一(本館考古研究系))
9月1日(土) 炭素14をみつけよう!(坂本 稔(本館情報資料研究系))

時間 : 午前11時~12時30分
対象 : 小学校高学年・中学生(保護者の方も参加できます)※入館無料となります
定員 : 20名(内容によって変わることがあります)

ギャラリートーク

下記の日程で、企画展示室で展示解説をおこないます。
(「弥生はいつから!?」展の観覧料が必要となります)

「弥生はいつから!?」ギャラリートーク開催日

※日程・担当者が変更する場合があります。ご了承ください

日程 時間 担当者
7月7日(土) 13:00~ 坂本稔(本館情報資料研究系)
7月8日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 小林謙一(本館考古研究系)
7月15日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 設楽博己(駒澤大学)
7月16日(月) 13:00~ 小林青樹(國學院大學栃木短期大学)
7月21日(土) 13:00~ 春成秀樹(本館考古研究系)
7月22日(日) 13:00~ 西本豊弘(本館考古研究系)
15:00~ 藤尾慎一郎(本館考古研究系)
7月28日(土) 13:00~ 小林謙一(本館考古研究系)
7月29日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 小林謙一(本館考古研究系)
8月4日(土) 13:00~ 坂本稔(本館情報資料研究系)
8月5日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 坂本稔(本館情報資料研究系)
8月12日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 藤尾慎一郎(本館考古研究系)
8月18日(土) 13:00~ 坂本稔(本館情報資料研究系)
8月19日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 坂本稔(本館情報資料研究系)
8月25日(土) 13:00~ 永嶋正春(本館情報資料研究系)
8月26日(日) 13:00~ 今村峯雄(本館情報資料研究系)
15:00~ 坂本稔(本館情報資料研究系)
9月1日(土) 13:00~ 小林謙一(本館考古研究系)
9月2日(日) 13:00~ 藤尾慎一郎(本館考古研究系)
15:00~ 小林謙一(本館考古研究系)

図録のご案内

「弥生はいつから!?-年代研究の最前線-」※完売しました

※内容は変更する場合があります。ご了承ください。