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開催要項展示の主旨展示構成主な展示品関連の催し図録のご案内

開催要項

人間文化研究機構連携展示「うたのちから−和歌の時代史−」
開催期間2005年10月18日(火)〜11月27日(日)
開催期間 2005年10月18日(火)〜11月27日(日)
開館時間 午前9時30分〜午後4時30分(入館は午後4時まで)
入館料 通常料金(常設展と共通)
休館日 毎週月曜日
主催 国立歴史民俗博物館/国文学研究資料館
後援 和歌文学会

当館ではこの10月より、人間文化研究機構連携展示「うたのちから-和歌の時代史-」を開催します。 2005年は、古今和歌集編纂1100年、新古今和歌集編纂800年にあたることから、和歌文学会の働きかけにより、全国各地で関連企画が開催されています。

本展では、和歌が、文化におさまらず政治・経済など幅広く「ちから」を発揮するさまを、当館所蔵の「高松宮家伝来禁裏本(たかまつのみやけでんらいきんりぼん)」を中心に、文献資料、絵画、衣装、工芸品などにより紹介いたします。

また、当館が属する人間文化研究機構との連携として、国文学研究資料館において「うたのちから−古今集・新古今集の世界−」を10月28日から11月18日まで開催いたします。

展示の主旨

展示ポスター

展示場風景

「うた」にはさまざまな「ちから」があります。『古今和歌集』が編纂された平安時代中期以降、和歌は宮廷サロンで盛んに詠(よ)まれました。しかし和歌は文化的素養にとどまらず、漢詩や管弦と並ぶ一つの職種として宮廷の儀礼〔まつりごと〕に奉仕する政治的な役割を与えられ、それを担う「歌道の家」が和歌の作法や技術を代々伝えていきました。和歌は漢詩・管弦とともに、宮廷儀礼の中心にある天皇が身につけるべき「作法」として後世まで重んじられました。

中世から近世にかけて、和歌はより広く幕府や中央・地方の武士、僧侶、有力農民層にまで浸透します。そこに和歌を中心として人々のネットワークが形成され、それを通じて宮廷や幕府と地方との間に新しい政治的・経済的な交流のシステムが生まれました。  和歌はまた美術工芸品や装束にも大きな影響を与え、和歌に題材を取った優美な作品を多く生み出しています。このような視点から和歌の力を考えることもできると思います。

今回の展示では、このような和歌のさまざまな力を、本館が所蔵する「高松宮家伝来禁裏本」などの資料を通してご覧いただきたいと考えております。

展示場風景

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今回は「おてもと展示解説」をご用意しました。
解説が読みづらい方はご利用ください。

展示構成

  1. 古代の漢詩・和歌とその「場」
  2. 摂関期における和歌
  3. 王権の変容と和歌
  4. 藤原定家の時代
  5. 地方領主の文芸愛好
  6. 宮廷文化と知の集積
  7. 泰平の世と文化
  8. 大名・民衆と和歌
  9. うたの造形

展示替え資料一覧

主な展示品

 
古今和歌集(こきんわかしゅう)
 
新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)
 
柿本人麿像 (かきのもとのひとまろぞう)
 
伏見天皇宸翰御歌集(ふしみてんのうしんかんおんかしゅう)

 
鶴下絵和歌巻(つるしたえわかかん)(京都国立博物館蔵)
 
太平記絵巻(たいへいきえまき)
 
紙本白描隆房卿艶詞絵巻 (しほんはくびょうたかふさきょうつやことばえまき)
 
鉢木模様振袖 (はちきのもようふりそで)
 
桜花文字模様帷子 (おうかもじもようかたびら)

関連の催し

歴博・国文研共同フォーラム

テーマ 「和歌と貴族の世界」
日時 11月3日(木・祝) 13:00〜16:30
会場 東商ホール(東京商工会議所4階
地下鉄三田線「日比谷」駅より徒歩2分/地下鉄千代田線「二重橋前」駅より徒歩2分/
地下鉄日比谷線「日比谷」駅り徒歩3分/地下鉄有楽町線「有楽町」駅より徒歩3分
※以上の駅からはB7出口が便利です
パネリスト 松村 雄二(国文学研究資料館副館長)「王朝和歌の転移-古今集から新古今集へ-」
吉岡 眞之(国立歴史民俗博物館副館長)「平安時代中期の国家儀礼と和歌」
小川 剛生(国文学研究資料館助教授)「乱世の宮廷と歌人たち-南朝を中心に-」
井原 今朝男(国立歴史民俗博物館教授)「中世儀礼における漢詩・管弦・和歌」
入場料 無料
申し込み方法 往復ハガキまたはE-mailにて、
「歴博・国文研共同フォーラム参加希望」と明記の上、
住所・氏名・年齢・電話番号を記入し、下記までお送りください。
申し込み先 国立歴史民俗博物館 サービス・普及係
〒285-8502 千葉県佐倉市城内町117
E-mail: forum@rekihaku.ac.jp
締切 10月19日(水) 消印有効。定員550名。応募者多数の場合は抽選となります。

第262回 歴博講演会

テーマ 「中世歌壇の種々相」
講師 井上宗雄(立教大学名誉教授)
日程 10月8日(土) 13:30〜15:30
備考 歴博講堂

ギャラリートーク

毎週日曜日 13:30〜

日付 講師
10月23日 仁藤 敦史(本館歴史研究系)
10月30日 小川 剛生(国文学研究資料館)・吉岡眞之(本館歴史研究系)
11月6日 平野 由紀子(お茶の水女子大学大学院)・酒井茂幸(本館歴史研究系研究員)
11月13日 浅田 徹(お茶の水女子大学)・井原今朝男(本館歴史研究系)
11月20日 日高 薫(本館情報資料研究系)
11月27日 澤田 和人(本館情報資料研究系)

図録のご案内

 
「うたのちから−和歌の時代史−」

発行:歴博 *完売

 
「うたのちから−古今集・新古今集の世界−」

発行:国文学研究資料館

図録及び販売物についてのお問い合わせ
財団法人 歴史民俗博物館振興会
電話:043-486-8011(9時30分から17時00分まで) / E-mail:shop@rekishin.or.jp