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開催要項趣旨展示構成関連の催し図録等のご案内

開催要項

歴史を探るサイエンス
開催期間2003年10月21日(火)~11月30日(日)
開催期間 2003年10月21日(火)~11月30日(日)
開館時間 午前9時30分~午後4時30分(入苑は午後4時まで)
会場 国立歴史民俗博物館 企画展示第1・2室
入館料 常設展と共通
主催 国立歴史民俗博物館

趣旨

「弥生時代の開始年代」だけではありません!

歴博には他にも自然科学系のスタッフがいて、いろいろな研究を行っています。「歴史を探るサイエンス」、この展示は、歴博が取り組んできた自然科学と人文 科学の共同研究の、最新の成果の紹介です。「年代を探る」では、弥生の他に縄文も、そして漆の起源にも迫ってみました。「素材を探る」では、鉄炮の製作技 法と皇朝十二銭の材料が解明されていきます。修復されて「よみがえる江戸図屏風」、その過程で、製作年代のほかに、たくさんのことが明らかになりました。 90億画素(!)の「デジタルで探る」と、肉眼では確認できないような、3ミリの大きさに描かれた顔の表情まで鮮明にわかります。
サイエンスが探りあてた新しい歴史、どうぞごらん下さい。

展示構成

年代を探る

  • なぜ年代を測るのか? 
    • 年代を測ることの意味・重要性
    • AMS法
  • 年代はこうして調べる 
    • 炭素14年代法
  • 年代がわかると、歴史観が変わる
    • 弥生時代の開始年代
    • 縄文時代の高精度編年
    • 漆技術の起源
  • トピックス - 年輪年代と炭素14年代 

素材を探る

  • こうして素材を調べる
  • 成分分析の実際
    • 古代官銭の成分と原料産地
    • 鉄砲の材質と製作技法

よみがえる江戸図屏風

  • 修理の経過
    • X線透過像
    • 赤外線画像
    • 修理過程
  • 料紙の年代測定
  • トピックス - 非破壊調査の「功罪」-X線画像でみえたあの印影は-

デジタルで探る

  • なぜデジタルか
  • デジタル資料の可能性
    • 拡大できる - 小袖コレクション
    • 自由に見られる - 正保日本図             
    • 比べられる - 額田寺伽藍並条里図(国宝)            
    • まとめて見られる  - 錦絵コレクション

展示替え予定表

下記の資料は、展示期間が限定されます。なお、ここに記載のない資料は、会期中ご覧になれます。

コーナー名 資料名(所蔵者) 展示期間
年代を探る 展示替えはございません。
素材を探る 展示替えはございません。
よみがえる
江戸図屏風
原品「江戸図屏風」 第一期 10月21日(火)~11月7日(金)
原品「江戸図屏風」 第二期 11月22日(土)~11月30日(日)
複製「江戸図屏風」 11月8日(土)~11月21日(金)
デジタルで探る 小袖「白綸子地垣牡丹模様絞縫小袖」(国立歴史民俗博物館) 10月21日(火)~11月3日(月)
振袖「紅縮緬地御簾秋草模様縫振袖」(国立歴史民俗博物館) 10月21日(火)~11月3日(月)
小袖「萌葱紋絽地菊稲叢鶏模様縫小袖」(国立歴史民俗博物館) 11月5日(水)~11月16日(日)
小袖「紫綸子地菱文菊模様絞小袖」(国立歴史民俗博物館)
振袖「水浅葱八橋織綾地楓樹幔幕大太夫鼓模様友禅染絞縫振袖」(国立歴史民俗博物館) 11月18日(火)~11月30日(日)
小袖「白綸子地檜垣下藤模様縫小袖」(国立歴史民俗博物館)
国宝「額田寺伽藍並条里図」(国立歴史民俗博物館) 10月21日(火)~11月16日(月)
錦絵「西塔鬼若丸」(国立歴史民俗博物館) 10月21日(火)~11月9日(日)
錦絵「江戸名所百人美女 駿河町」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「十三代目市村羽左衛門の弁天小僧菊之助」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「楽屋二階影評判 四代目中村芝翫の大膳」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「東海道 嶋田」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「見立十二支 丑 向島牛島神社」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「誠忠義士肖像 大星由良之助良雄」(国立歴史民俗博物館) 11月11日(火)~11月30日(日)
錦絵「東都四季名所尽 日本橋」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「当勢三十二想 写した相」(国立歴史民俗博物館)
錦絵「東京名所之内 隅田川」(国立歴史民俗博物館)

展示風景

展示室の一部をご紹介します。

年代を探る

入り口。ガラスの向こうに見える人物は、放射性炭素年代法の説明をする調査担当者の等身大パネル写真です。

歴博が5月に発表して話題になった弥生時代の開始年代。それに基いて提起された縄文・弥生時代の編年表です(右側には別の担当者の顔が…)。

縄文時代の高精度編年も行いました。

 

素材を探る

古代官銭、いわゆる「皇朝十二銭」の銭種による成分組成の変化を、それぞれの金属の粒をならべて表したものです。

AMSを使った炭素年代測定や鉛同位体比による青銅の産地推定で用いられる「質量分析」という特殊な分析方法を、模型で説明したものです。ピンポン玉を転がして遊んでみて下さい。

修復されて「よみがえった」江戸図屏風(右)と、その実物大X線写真(左)です。

X線写真で見えたこの印には、本当に悩まされました。

デジタルで探る

超拡大デジタル画像で見た「正保日本図」(佐倉周辺)

同じく「野村コレクション・小袖」

同じく「額田寺伽藍並条里図(国宝)」

同じく「錦絵」、左下には二千余枚が同時に表示されています

関連の催し

歴博講演会

いずれも午後1時30分から 歴博講堂にて 参加自由

「明治からふりかえる幕末」

日程 2003年10月11日(土)
講師 樋口雄彦(歴博)

「縄文時代の漆文化」

日程 2003年11月8日(土)
講師 永嶋正春(歴博)

「真贋と科学分析」

日程 2003年12月13日(土)
講師 齋藤努(歴博)

ギャラリートーク

本館の展示担当者による展示解説を下記の日程で開催します
(時間はいずれも午後2時から3時)

  • 11月22日(土) 担当:齋藤努(情報資料研究部)
  • 11月23日(日) 担当:久留島浩(歴史研究部)
  • 11月24日(月) 担当:坂本稔(情報資料研究部)
  • 11月30日(日) 担当:今村峯雄(情報資料研究部)

図録等のご案内

「ドキュメント災害史1703-2003」イメージ画像

「歴史を探るサイエンス」展示図録
価格:1,200円(税込)

図録の概要はこちら

図録及び販売物についてのお問い合わせ
財団法人 歴史民俗博物館振興会
電話:043-486-8011(9時30分から17時00分まで) / E-mail:shop@rekishin.or.jp