企画展示
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男も女も装身具-江戸から明治の技とデザイン-

開催要項
| 開催期間 | 平成14年7月23日(火)~9月1日(日) |
|---|---|
| 開催場所 | 国立歴史民俗博物館 企画展示室 |
| 入場料 | 常設展示と共通 |
| 主催 | 国立歴史民俗博物館 |
| 共催 | NHKプロモーション,NHK千葉放送局 |
展示の主旨
江戸時代から明治時代にかけて流行した袋物・印籠・髪飾りなどの装身具を通じて、都市を中心 に華開いた豊な生活文化と、極限にまで発達した細密工芸技術を浮き彫りにします。
人が身を飾り装う長い歴史のなか、装身具は元来、単なるアクセサリーというより魔よけや護身といった呪術的な目的、あるいは身分を示す指標として用 いられ、人間の精神史上で重要な役割を演じてきました。しかし、近世になると、こうした装身具の美的側面がとりわけ発達し、実用よりも装飾に重きがおかれ るようになります。
武家階級のみならず都市生活民のあいだで広く個性的で斬新な趣向が求められ、高度に発達した工芸技術を駆使して装身具の装飾は洗練を極めていきました。 ウィットに富む奇抜なデザインや、多様な素材・技法による細密工芸の技術は、現代人の目から見ても新鮮に映ることでしょう。
本展では、日本の伝統的衣服として認識されているキモノの装いの原点である江戸から明治にかけての服飾において、袋物・印籠・髪飾りなどの装身具が果たし た役割や特徴を明らかにしながら、日本的装飾世界の神髄に迫ります。今日では、装身具というと女性だけのもののように思われがちですが、現代のファッショ ン小物にもひけをとらない装身具の数々を通じて、男女をとわずおしゃれにこだわりをもっていた時代の息吹を感じていただければ幸いです。
展示構成の概要
第1章「江戸を装う 装身具の美と流行」
- (1) 袋物 ~バゲット顔負けのプチバック
- 煙草入れ・紙入れ・箱迫・袂おとし・鏡入れ・楊枝入れ・守り袋など
- (2) 印籠と根付 ~伊達男の装い
- (3) 刀装具 ~刀に秘めた小宇宙
- 鍔・目貫・小柄・笄
- (4) 髪飾り ~ヘアスタイルとアクセサリー
- 髪型と髪飾/櫛・笄・簪いろいろ
- 明治華族(有栖川宮家)所用の髪飾具
- (5) 帯留 ~近代的キモノの装いへ
- 野村コレクションの着物に帯と帯留めをコーディネート
- 【コラム展示】装身具の源流(原始から古代の装身具)
- 【イメージ展示】江戸の装い(おしゃれな男女の装い)
第2章「巧みと洒落」
小さな装身具の中に秘められた工芸技術とデザインの豊穣な宇宙に焦点をあて、装身具の魅力に迫ります。
- (1) 職人の技 ~様々な技法と素材
- 金唐革/菖蒲革/相良縫/閑清縫/花結組/更紗/蒔絵/螺鈿/彫漆/変塗/象嵌/片切彫/透彫/切子/鼈甲とイミテーションなど
- (2) 華をまとう ~江戸のデザインを読む
- 吉祥/季節限定/名所/古典・説話/異国趣味/幾何学文/あそび・大胆/内側に凝る/仕掛けなど
- 【コラム展示】戦闘の装い(変わり兜)
第3章「トレンド小物の発信者たち-装身具類の作り手と流通」
装身具の作り手たちは、どのようにして、おしゃれにうるさい人々の需要に応えていったのでしょう。男や女たちはどのように装身具を手に入れた のでしょう。生産や流通に関わる資料を通じて考察します。
- (1) デザインの流通 ~工芸下絵・雛形本による量産体制
- 工芸下絵と雛形本/絵画からの図柄の借用
- (2) 名匠たちの時代 ~有名作家の登場とブランドとしての銘
- 【コラム展示】出土した装身具(副葬品)
主な展示予定資料
- 星野平次郎袋物コレクション(国立歴史民俗博物館)
- 星野平次郎櫛・簪コレクション(国立歴史民俗博物館)
- 野村正治郎衣裳コレクションの櫛・簪・笄・袋物(国立歴史民俗博物館)
- 髪飾具コレクション(国立歴史民俗博物館)
- 明治末期華族所用髪飾具および有栖川宮家徳川実枝子所用衣装(国立歴史民俗博物館)
- 牧野義一印籠コレクション(国立歴史民俗博物館)
- 輪舞遊楽図屏風 近世衣裳裂貼装虫干図屏風(国立歴史民俗博物館)
- 『装剣奇賞』(天明元年刊) 『印籠譜』(享保2年刊)(国立歴史民俗博物館)
- 帯留コレクション(個人蔵)
- 刀装具コレクション(個人蔵)
- 喫煙具コレクション(たばこと塩の博物館)
- 葛飾北斎『今様櫛きん雛型』(文政6年刊)など雛形本
- 長岡藩主牧野家墓所出土装身具・自証院遺跡出土装身具など
見どころ
- 本展は、今まで展覧会等に出品されることの少なかった国立歴史民俗博物館所蔵の装身具コレクションがまとまって公開される初めての機会です。
- 有栖川宮家伝来品など、明治末期の華族が身につけた豪華な衣装と髪飾り約80点が展示されます(初公開)。
- 普段は単独でしか展示されない野村コレクションの着物に、帯と帯留めをコーディネートしてみました。装いのイメージがふくらむことでしょう。
- 日本を代表する印籠・根付の個人コレクターのコレクションから、選りすぐりの名品が展示されます。(初公開を含む)
歴博講演会
- 第223回 「袋物と装身具」 岩崎 均史 7月13日(土)
- 第224回 「江戸の巧芸」 日高 薫 8月10日(土)
関連イベント
- <実演講座>よみがえる黒髪の美-唐輪髷から燈籠鬢まで
江戸時代の髪型のうち特徴的なもの2種類(2回で4種類)を、結髪師が結い上げます。 - 第1回 7月27日(土) 14:00~ 歴博講堂・参加自由
- 第2回 8月24日(土) 14:00~ 歴博講堂・参加自由
- 講師・解説 村田 孝子(ポーラ文化研究所)
- 結髪実演 林 照乃(結髪師)
- <体験講座>手作りで「和」を愉しむ-房付しおりの製作
企画展示に出品される房付しおりを現代風にアレンジして製作します。 - 第1回 7月28日(日) 13:30~ 本館ガイダンスルーム
- 第2回 8月25日(日) 13:30~ 本館ガイダンスルーム
- 講師 秋田 廣子(キルト作家)およびキルト・サークル(佐倉市)の皆さん
- 伊藤 和子(日本刺繍作家)
- 申込方法
- 往復はがきに「装身具の体験講座・第○回参加希望」と明記のうえ、「住所」「氏名」(返信用にも)「年齢」「電話番号」を記載し、下記 までお申込ください。(小学生以下の方が参加される場合、保護者同伴にてお願いいたします。)
- 締切 2002年7月17日(水)必着
- 定員25名を超えた場合は抽選
- 申込先 〒285-8502 千葉県佐倉市城内町117
「国立歴史民俗博物館 展示課展示広報係」
TEL: 043-486-0123(代)
ギャラリートーク
- 本館の展示担当者による展示解説
- 8月3日(土)・17日(土)・31日(土)
- いずれも14:00~
展示図録

205ページ ¥2000















































