開催概要
朝顔は古くから人びとに親しまれ、特に江戸時代以降、文化・文政期、嘉永・安政期、明治・大正期に葉や花の変化を楽しむ大ブームがありました。これらの朝顔を「変化朝顔」と呼んでいますが、特に江戸時代はこれらを記載した“朝顔図譜”と総称される文書や絵画資料が多く残されています。朝顔は一年草であり、変化朝顔を維持するには今日の遺伝学でいう突然変異体を選抜して栽培するという、先進的な方法で栽培されていたことがわかってきています。ただ残念ながら、明治期以降それらの変化朝顔は大輪朝顔のブームに圧倒され、あまり広く知られることもなく、少数の熱心な栽培家によって保存されてきました。
このような状況にあって、独創的な技術と知識を駆使して創り上げられた「伝統の朝顔」を広く一般に知っていただくため、当館では生きた歴史資料としての朝顔を展示してきました。この変化朝顔を展示する機関は少なく、当植物苑に対する一般の方々や他の植物園等の期待は決して小さなものではありません。特に今回は10回目の節目に当たっており、本特別企画と期間を合わせて開催される本館第3展示室(近世)ミニ企画展示「伝統の朝顔」、8月9日に歴博講堂で予定されている歴博講演会「『伝統の朝顔』展10年のあゆみ」との連動を企画しています。
会場 | 国立歴史民俗博物館 くらしの植物苑 |
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料金 | 個人(高校生以上) 100円 / 団体(20名以上) 50円 ※小中学生は入苑無料です。 ※毎週土曜日は高校生は入苑無料です。 |
開苑時間 | 9時30分~16時30分 (入苑は16時まで) ※ただし8月後半の土日(16日、17日、23日、24日、30日、31日)は8時から開苑いたします。 ※開花の特性上、午前中の早い時間が見ごろです。 |
休苑日 | 8月4日(月)・ 18日(月)・ 25日(月)・ 9月1日 |
主催 | 国立歴史民俗博物館 |
展示構成
くらしの植物苑の東屋、ハウス3棟、よしず展示場2棟、畑内の棚他にて、当苑で栽培・育種した変化朝顔などを鉢植え、プランターで展示します。正木(まさき)58系統、出物(でもの)23系統、大輪20系統で、その中には歴博で発見された突然変異体である無弁花、成長点異常花を含みます。このほか、欧州・アジアその他各地の近縁種を含めたアサガオ6種を予定しています。また、今年度は“朝顔図譜”に描かれた朝顔を小テーマとして掲げ、特に第1次ブーム(文化・文政期)のものについて展示を行います。
植物苑の朝顔のようす
出物は会期終了後もご覧いただけます。
[2008.9.4更新]
昨年の朝顔のようす
関連の催し
朝顔苗有償頒布のご案内
日時 | 7月26日(土)9時30分~12時30分、7月29日(火)9時30分~10時30分 |
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場所 | くらしの植物苑 |
価格 | 1ポット200円(税込) (当苑で栽培している変化朝顔) |
備考 | * お一人様あたりの苗の数を制限させていただく場合があります。 * 数量に限りがあります。品切れの節はご容赦ください。 * 別途、入苑料が必要となります。 |
ミニ企画展示
「もの」からみる近世『伝統の朝顔』-館蔵資料にみる朝顔文化-
本館第3展示室にて、朝顔に関する歴史資料の展示を行います。
期間:7月29日(火)~9月7日(日)
歴博講演会
第296回 「『伝統の朝顔』展10年のあゆみ」
日時 | 8月9日(土) 14時00分~16時00分 |
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場所 | 歴博講堂 |
講師 | 岩淵令治(当館歴史研究系) 仁田坂英二(九州大学大学院) 平野恵(文京ふるさと歴史館) |
料金 | 入場無料 |
備考 | 定員260名(当日先着順に受付) |
くらしの植物苑観察会
第113回観察会「伝統の朝顔展の舞台裏」
日時 | 8月23日(土) 10時00分~ ※通常の観察会と開始時間が異なります。 |
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場所 | くらしの植物苑 |
講師 | 辻圭子 (当館研究支援推進員) |
備考 | ※事前申し込み不要、要入苑料 |
歴博探検
「町のくらしと朝顔」
日時 | 8月9日(土) 11時00分~12時30分 |
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場所 | ガイダンスルーム |
講師 | 岩淵令治(当館歴史研究系) |
備考 | 定員20名(要事前予約) 小学校高学年~中学生対象(保護者の方も参加できます) |
刊行物のご案内
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- くらしの植物苑関係の図録・絵葉書等の刊行物についてのお問い合わせ
- 財団法人 歴史民俗博物館振興会
電話:043-486-8011(9時30分から17時00分まで) / E-mail:shop@rekishin.or.jp
※内容は変更する場合があります。ご了承ください。