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2007年8月30日

シオン (キク科シオン属)
古くから庭植えにして観賞されている多年草で、秋に藤紫色の頭花を散房花序につけます。ほかの株はまだ茎が上がっていないのですが、1株の花が咲き始めました。
ミズメ (カバノキ科カバノキ属)
樹皮を傷つけると樹液がでるので、その名があるといわれています。枝を折るとサリチル酸メチルのにおいがする落葉の高木です。4月に雄花序、雌花序を紹介しましたが、果実が確認できました。

あけぼの大豆 (マメ科ダイズ属)
山梨県で栽培されている白い大豆で、十粒ならべると六寸あることから十六寸(とうろくすん)とも呼ばれます。主に枝豆や味噌、豆腐に利用されます。極晩生で枝豆は10月上旬から収穫されます。

キクイモ (キク科ヒマワリ属)
北米原産の多年草で、茎や葉には粗い毛が生えていてざらつきます。第2次世界大戦前に食料として、また飼料として栽培されました。キクの花に根茎があることからキクイモとよばれます。繁殖力がさかんで野生化しているところも多いです。

フヨウ (アオイ科フヨウ属)
観賞用に栽培される低木で、苑では冬には地上部はほとんど枯れてしまいます。琉球地方では、茎の皮をはいで魚網、籠などをつくります。
「伝統の朝顔」展
7月24日からはじまった伝統の朝顔展も残りわずかとなりました。
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2007年8月23日

伝統の朝顔
くらしの植物苑では、26日まで8時開苑となっています。朝の涼しい時間に、より鮮やかな朝顔をご覧ください。采咲も渦小人も咲きだしました。この写真は正木系統の花です。
写真上・系統番号506 黄尾長立田葉紅切咲
写真中・系統番号508 青尾長立田葉淡青切咲
写真下・系統番号520 青縮緬抱葉白台咲
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キビ (イネ科キビ属)
五穀の1つで古くはよく栽培されていました。コメと同様にキビにも「もち種」と「うるち種」があり、日本では「もち種」の栽培が多いです。穂の型により、穂が扁平で散開している平穂型、穂が先の方で密となり一方に傾いている寄穂型、全体に密で直立している密型に分けられ、また穂の色で褐色穂と緑色穂に分けられます。

アワ (イネ科エノコログサ属)
五穀の1つで古くはよく栽培されていました。アワにはオオアワとコアワがありますが、日本ではほとんどがオオアワで、キビと同じく「もち種」と「うるち種」があり、「もち種」の栽培が多いです。エノコログサとアワは捻性のある雑種ができるので、エノコログサからアワが分化したと考えられます。

2007年8月16日

伝統の朝顔
大輪系統、正木系統、出物系統が咲きそろい、植物苑中が朝顔でいっぱいになっています。8月21日から26日は8時開苑とします。
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トウガラシ (ナス科トウガラシ属)
トウガラシは辛味の有無・形・色など変化に富み、いろいろな品種があります。苑内には辛味の少ない本種と、タカノツメを栽培しています。未熟果を焼いたり、葉を佃煮にしたり、完熟果を辛味として利用します。
タカノツメ (ナス科トウガラシ属)
辛味の強い小さな果実を上向きにつけます。完熟すると赤くなります。果実を乾燥粉末にし、とうがらしに、またピクルス、ソースに加えます。

ワタ (アオイ科ワタ属)
繊維植物として、また、油をとる植物として栽培されています。花の後にやや先の尖った球状の蒴果ができます。蒴内には長い棉毛と短い地毛に覆われた種子があります。
ジュウロクササゲ (マメ科ササゲ属)
豆莢を野菜として利用する品種群で、土を選ばず栽培が容易な品種です。若莢は和え物やてんぷらに、豆は皮が破れにくいので、慶事の赤飯にはアズキ代わりに使われることが多いです。
メロン (ウリ科キュウリ属)
畑の中にある温室ではメロンがいい匂いです。左上の写真のコヒメウリは、新潟県の新津地方ではジュウロクササゲと一緒にお盆のお飾りに使われます。右上の写真は金俵甜瓜(きんぴょうまくわ。黄まくわ・キーマッカとも言われます)です。子供のころのメロンといったら、このキーマッカでした。下の写真の銀泉は韓国で一番栽培されているメロンです。

 

2007年8月9日

伝統の朝顔展
日照不足で開花が遅かった正木系統の花も咲き出してきました。
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トロロアオイ (アオイ科トロロアオイ属)
中国原産で、製紙用の糊原料に、または花を鑑賞用に栽培します。花は黄色で大きく10cmほどにもなり、食用にも利用されます。根部は紡錘形に肥大し、打ち砕いて水につけたものを和紙を漉(す)く糊として利用します。

ツナソ(シナノキ科ツナソ属)
インドあるいは中国原産と考えられています。茎を皮からはぎ、水につけて繊維だけにして乾燥させたものが精麻で、若芽や葉はモロヘイヤとして売られています。
ハッカ(シソ科ハッカ属)
日本、朝鮮半島からシベリアに生える多年草で、葉をもむと独特の臭気があります。茎の断面は四角で、淡紫の小さな花が咲きます。日本独特の作物でメントールの含量が高く、昔は輸出していたほどでした。
シカクマメ (マメ科シカクマメ属)
本当に四角い豆ができました。若い豆果は肉質でなので、インゲンマメのように煮て食べます。豆は煮豆やいり豆にもします。塊根はでんぷんを含み、生食または煮て食べます。
セリ (セリ科セリ属)
葉を食用にする多年草で、春から夏に湿地に群落をつくり、夏には白い花をつけます。日本特産野菜でその香気が好まれ、おひたしや酢味噌和えなどに利用されています。

2007年8月2日

オオボウシバナ (ツユクサ科ツユクサ属)
ツユクサ(アオバナ、ボウシバ)の変異種で花が特に大きいです。鑑賞用や染料用に栽培されています。青色色素のコンメリニンを含む花の汁で染めた青紙は、友禅の下絵の具に使われます、朝早く雄しべの花粉を取り払い、花びらだけの汁をしぼり、和紙に浸み込ませ、天日で乾燥させます。
越前白茎葉ゴボウ (キク科ゴボウ属)
2年もののゴボウの花です。普通食べているゴボウと違い、生育前期の若い茎を食べる種類です。若い頃の葉は淡緑で太く伸びます。葉を除いた茎と根を油いためやてんぷらなどにします。
オオガハス(大賀蓮) (ハス科ハス属)
地下に横にはう根茎を持つ大型の多年生挺水植物です。今年は東京大学緑地研究所よりオオガハスの地下茎を譲りうけ、栽培しました。これは1951年に大賀一郎先生が東大総合運動場(千葉県検見川)の地下青泥層より発掘した果実を発芽させて得られた系統です。上は28日の花、下は8月1日の花です。
イチビ (アオイ科イチビ属)
インド原産で繊維をとる1年草です。近年はほとんど栽培されてはいません。苑で栽培しているものも、野生化したイチビを採集したことに始まります。葉は大きな心形で先がとがり、桐の葉に似ます。完熟したら抜きとり、乾燥し、水につけて腐敗・発酵させて茎の表皮の下の靭皮繊維をとります。繊維は粗くもろいので単独では使いません。

トチノキの蝉の抜け殻
トチノキのおおきな葉を見上げていたら、蝉の抜け殻がたくさんついていました。