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2006年9月28日

ツクバトリカブト(キンポウゲ科トリカブト属)

トリカブト属は林床や草原に生える多年草です。左右対称の花で、2枚の下萼片、2枚の側萼片、1枚の頂萼片があります。頂萼片がカブト状になります。この属は変異がおおきいです。根は漢名で鳥頭(うず)、または附子(ぶす、ぶし)といい、重要な薬用植物の1つです。

チャ(ツバキ科ツバキ属)
私達が日常お茶として飲んでいるものでは、低木で葉が小さく先の丸い緑茶製造にむいている中国種と、高木で葉が大きく先の尖っている紅茶製造にむいているアッサム種があります。チャは他家受粉の植物なので、栽培には挿し木による繁殖が行なわれています。
シャクチリソバ(タデ科ソバ属)
ヒマラヤから中国に分布する多年草です。現地では、種子は食用にされますが、日本では作物として栽培されてはいません。苑のシャクチリソバも花は咲きますが種子をつけたことがありません。
キンモクセイ(モクセイ科モクセイ属)
花よりも先に、香りでキンモクセイの木があることに気が付くくらい香りのある木です。雌雄異株で、日本には雄株しか入っていません。花冠は深く4裂し、2本のおしべがあります。モクセイの品種で花色により、白(ギンモクセイ)、橙黄(キンモクセイ)、淡黄色(ウスギモクセイ)と分けています。
マコモ(イネ科マコモ属)
中北米のワイルドライスと呼ばれるものとおなじ仲間で、池や沼に生える大形の多年草です。1本の枝の上部に雄小穂、その下に雌小穂をつけます。中国では黒穂病によって肥大した若芽を食用にし、古くは日本でも黒穂の黒粉をまゆずみに用いました。

2006年9月21日

ワタ ‘白ワタ’(アオイ科ワタ属)

植物苑には、白ワタ・青ワタ・茶ワタの3品種があります。種子を覆っている毛の色が白・青・茶とあるのです。写真は白ワタの果実です。球形の先の尖った裂果が3~5室に分かれ、その中に6~9個の種子があります。種子は白色の長い綿毛と、短い地毛とに覆われています。今は花と果実の両方がみられます。

伝統の朝顔「伝統の朝顔」詳細はこちら

ミヤギノハギ(マメ科ハギ属)
本州の日本海側に自生する、ケハギからの園芸品種です。公園や庭によく植えられている多年草で、日本の固有種です。
クコ(ナス科クコ属)
古来、不老長寿の薬として植えられていた、枝わかれをよくする落葉の低木です。葉は枸杞茶、果実を枸杞子といい、いずれも薬用に用いられます。若葉は香りもよく、お浸し、混ぜご飯に利用します。今は花と果実、両方がみられます。
シロバナヒガンバナ(ヒガンバナ科ヒガンバナ属)
写真はシロバナヒガンバナで、花被がヒガンバナと比べると、それほど外側に反り返らず、葉も幅がやや広いです。苑にはシロバナヒガンバナとヒガンバナがあります。100本近い両者が咲きそろうと見事です。
ハヤトウリ(ウリ科ハヤトウリ属)
熱帯アメリカ原産で、魂根を持つツル性の多年草です。温帯では1年草として栽培されています。1917年に鹿児島に導入されたのが始まりで、その地名にちなんでハヤトウリと呼ばれます。今は花が咲き始めたところで、写真は上が雄花、下が雌花で子房が膨らんでいるのがわかります。果実を薄く切って生食にしたり、つけ物に利用します。

2006年9月14日

シオン(キク科シオン属)
山地の湿草原に生える多年草です。藤紫色の頭花をたくさんつけます。古くは平安時代から庭植えにして、観賞されていたといわれます。茎は長く伸びますが、丈夫なので支柱を立てる必要がありません。
フジバカマ(キク科ヒヨドリバナ属)
川や堤防にはえる多年草です。奈良時代に中国から伝来してきたといわれ、帰化植物と考えられています。生乾きのときにクマリンの良い香りをだします。秋の七草の一つです。
ソバ(タデ科ソバ属)
三角形に近い丸い葉をつけ、果実も3稜の三角錐となります。ソバは生育期間が短く、写真のものは8月17日に種を播いたものです。花弁のように見えるのは5枚の白い萼(がく)片で、ほかに1本のめしべとおしべがあります。花には長花柱花と短花柱花があり、自家不稔性で、実をつけるためには両花が交雑する必要があります。
アイ(タデ科タデ属)
藍色の染料をとるために栽培されることが多い1年草です。藍色の染料はこの他、リュウキュウアイ、インドキアイなどがあります。それらと区別してタデアイと呼ぶことがあります。花梗の先端に白い小花を穂状につけます。インジコと呼ばれる染料が一番多いのは花梗の出る頃です。生葉染め、発酵させた藍玉をもちいた藍染めが行なわれます。
エゴマ(シソ科シソ属)
シソの変種で、葉は普通は緑色で、シソよりも大きいです。茎頂に多数の花を穂状につけます。花は唇形で上唇は浅く3裂し上に反り返り、下唇は深く2裂し内に曲がります。種子は油をふくみ、荏油(えのゆ)をとります。

2006年9月7日

オニバス(スイレン科オニバス属)
一属一種の一年生水草で、葉は1mに達するものもあります。葉柄、葉身の脈上には刺が多いです。花は2㎝くらいで、水面にわずかに顔をだす花と水面下で咲く閉鎖花があります。花弁は紫色をしています。若い葉や茎、種子が食用になります。
オオオニバス(スイレン科オオオニバス属)
大きな葉を持つことで有名な多年草の水草です。円形の葉は2mに達するものがあります。ふちは5㎝くらい立ちあがり、たらい状になります。葉柄や葉の裏の脈上に刺を持ちます。3時頃からバニラのような匂いがし、4時頃から咲きはじめます。花は色変わりをしておよそ3日後に咲き終わります。最初の花は火曜日に蕾が確認でき、日曜の夜に咲きました。
サルスベリ(ミソハギ科サルスベリ属)
樹皮がはがれて猿が滑るところから、その名が付いたといわれます。百日紅の名もあります。花色は変化にとみ、枝の先端にむらがってつきます。材は床柱などに用いられます。
伝統の朝顔 出物系統の展示
伝統の朝顔展は9月3日で終了しましたが、出物系統の親牡丹・一重出物・牡丹出物を展示しています。無弁花一重・無弁花牡丹も展示しています。
植物苑収穫物の展示
くらしの植物苑で収穫されたヒョウタン、メロン、カボチャ、アワ、ヒエ、キビなどを展示しています。