くらしの植物苑観察会
毎月第4土曜日13:30 ~ 15:30
8月3日(火)~9月5日(日)
くらしの植物苑特別企画『伝統の朝顔』展
毎日、先着50名に伝統の朝顔の種子を無料で差し上げます。
毎日、種類(系統)が違います。
伝統の朝顔の育て親になって、「江戸を咲かせて」ください。
図録『伝統の朝顔』や絵はがきを販売します。
「ハーブのはなし」-人と自然とのかかわり
- 執筆者:小西 達夫
- 公開日:1999年8月24日
人の歴史は植物の利用の歴史といっても過言ではないでしょう。地球上には約30万種の植物があるといわれます。これらの植物は、私たちの生活に直接あるいは間接的に深くかかわっています。食料、香辛料、薬料、衣料、染料、建築材料、燃料、観賞植物などに利用している植物は数万種以上になるでしょう。
ハーブ(Herb)は、古くから知られている伝統的な植物で、物語や歴史などにも登場します。ハーブは、英語で香りのある草や草本植物を意味します。タイム、バジル、ローズマリー、セージ、ローレルなど種類が豊富で、料理の香りや味付け、薬に使われるほか、香料、染料、祭り事、ドライフラワー、ポプリなどに用いられる私たちの生活に欠かせない存在です。では、ハーブを初めとする花や緑が、何処で、何時ごろから利用され、栽培されるようになったのでしょう。それを知るよしもありませんが、人間は自然の中から生活に役に立つ多数の植物を見つけだし、採集し利用していた時代を経て、必要なときに必要なだけ得られるようにと栽培化が始まったのでしょう。植物の栽培が始まったのは約 1万年前と推定されていますが、そのころは、完全な栽培が行われたとは思えませ ん。また、栽培化は限られた地域のものであったでしょう。
いずれにせよ、今日のいろいろな栽培植物は、半栽培の過程を経て、やがて、その地域から民族の移動や交易などいろいろな人間の活動とともにさまざまな地 域に伝播して現在にいたったと考えられます。
多くのハーブも同様な歴史をあゆみながら、人間と深いかかわり合いを持ち、さまざまな文明をきずきあげてきたのに違いないと思います。今回は、「ハーブ のはなし」と題してハーブをとおして人と自然とのかかわりを考えてみたいと思います。
いま畑では次の植物がみごろです
- ワタ(淡紅の花は青ワタ、黄色の花は茶ワタです)
- ゴマ(淡藤色の花、果実がたくさんついている)
- イチビ(黄色の花、果実が大きくなりつつある)
- アワ・キビ・ハトムギ(果実が大きくなりつつある)