歴博講演会
2010年 開催終了の歴博講演会
第341回 「遷都の古代史-『動く都』から『動かない都』へ-」
※第11回国際博物館の日記念事業
| 講師 | 仁藤 敦史 (当館歴史研究系) |
|---|---|
| 日程 | 2012年5月12日 |
| 開催主旨 | 古代の都はどのように移り変わってきたのでしょうか。「動く都」から「動かない都」へと転換した理由を解明します。頻繁に遷宮・遷都が行われた飛鳥・難波の宮から千年の都となった平安京まで、都城の役割と遷都の意味を、制度・外交・交通・経済・儀礼などから検討します。王権の確立と都市貴族の誕生、水陸交通の発展などの分析を通し、古代都市の成立過程に迫ります。古代の遷都は、権力的には天皇権力の確立および国家のみに従属する都市貴族の育成、経済的には米の消費の増大にともなう水陸交通の重視などが大きな課題となり、平安遷都によりそれらが一定の達成を迎えたことにより「動かない都」になったとの見通しを述べます。 |
第340回 「源平争乱の時代と信仰」
| 講師 | 村木 二郎 (当館考古研究系) |
|---|---|
| 日程 | 2012年4月14日 |
| 開催主旨 | 源平争乱に象徴される12世紀。これは古代を後ろへ押しやり、力強く中世へと踏み出した激動の時代でした。白河、鳥羽、後白河。清盛、頼朝、義経。日本史の巨頭たちが次々と現れては消えてゆく華やかな舞台を、考古学の成果を素材にみていきます。 平安京が再編され、政治経済の中心であり続ける中世都市京都。チャイナタウンが展開し、東アジアへの大きな窓を開いた貿易都市博多。奥州藤原氏の平泉。武士の都鎌倉。中世の歴史を次々と書き換えていく最新の研究成果を紹介します。さらに、盛者必衰の時代を背景に、当時の人びとをとらえた浄土の教えとは。権力者が建設した巨大な寺院や膨大な仏像群ばかりが注目される12世紀の信仰のあり方を、全国に広まっていく経塚を手がかりに考えてみたいと思います。 |
第339回 「洛中洛外図から風俗画へ」
| 講師 | 小島 道裕 (当館歴史研究系) |
|---|---|
| 日程 | 2012年3月10日 |
| 開催主旨 | 16世紀初頭、首都京都の全景を一双の屏風に描いた「洛中洛外図屏風」が登場します。そこには、応仁の乱から復興し、新たな近世都市へと向かう京都の姿がつぶさに描かれていました。現実の都市社会を題材にした洛中洛外図屏風は、権力者の自己主張から名もなき人々の暮らしまで、非常に多くの要素を含んでおり、歴史資料としても貴重な存在です。 そして、洛中洛外図屏風に描かれていた多彩な内容は、時代が進むにつれてさまざまなジャンルに分化していきます。名所、祭礼、職人、遊楽などの、身近な対象をクローズアップした、人間中心の絵画への発展が著しく、そこには、背景となる社会や政治体制、そして人々の都市を見る視点の変化が反映されています。 このほど開催する「洛中洛外図屏風と風俗画」展では、当館が所蔵しながら、なかなかまとまって展示する機会がなかった6点の洛中洛外図屏風と、初公開の資料を含む関連する絵画資料を中心に、館外からも資料を借用して、洛中洛外図屏風から近世風俗画への展開を提示したいと考えています。出品予定の作品と描かれた内容を紹介しながら、歴史的な展開をたどってみたいと思います。 |
第338回 「蔵書の歴史-天皇・公家の文庫を中心に」
| 講師 | 小倉 慈司 (当館歴史研究系) |
|---|---|
| 日程 | 2012年2月11日 |
| 開催主旨 | 記紀など古代以来の文書典籍が今にいたるまで伝わり内容を知ることができるのは、多くの蔵書家(機関)の手によってそれらが守られ、また伝写されてきたからです。たび重なる災害や変転をくぐり抜けて現在にまで伝わるには、多くの苦労・困難がありました。このような蔵書の歴史について、今回は歴代の天皇や公家に焦点を当てて紹介することにしたいと思います。歴博には天皇に関わる典籍コレクションとして「高松宮家伝来禁裏本」、公家の文庫として「廣橋家旧蔵禁裏文書典籍類」が蔵されています。前者は江戸時代に後西天皇や霊元天皇が収集した文書典籍が有栖川宮家を経て高松宮に伝わったもので、古写本のみならずすぐれた新写本が含まれることで知られており、現在も皇室に伝わる東山御文庫本と密接な関係を持っています。後者は藤原北家の流れをくむ堂上公家で文筆の家として名高い広橋家に伝来したもので、代々の当主は日記を残し、また古写本の収集にあたったため、多くの貴重な典籍古文書が含まれています。 |
第337回 「子ども博物館の誕生」
| 講師 | 佐藤 優香 (当館情報資料研究系) |
|---|---|
| 日程 | 2012年1月14日 |
| 開催主旨 | チルドレンズ・ミュージアムは、身近なできごとや環境をテーマにその意味や仕組みを体験を通して理解することができる子どもを対象とした博物館です。最初のものは、アメリカのブルックリンで設立され、その歴史は1899年に遡ることができます。次いで1913年にボストンで設立され、現在チルドレンズ・ミュージアムの数は全米だけで200館を越えます。 日本のチルドレンズ・ミュージアムは、ほとんどが1990年代に入ってからの開館です。そのため日本における「子ども博物館」の歴史は近年始まったばかりかのようにとらえられがちですが、1928年には日本で最初の子ども博物館が京都に設立されています。仏教児童博物館と名付けられたその施設は、先のボストン・チルドレンズ・ミュージアムとも交流を行い、活発な事業を行ってきました。 本講演会では、日本で最初の子どものための博物館である仏教児童博物館の設立の契機となった日米親善人形交換事業、ボストン・チルドレンズ・ミュージアムとの交流から生まれた事業などに着目し、設立の経緯と活動内容などをみていきます。また、現在れきはくで取り組んでいる子ども向け事業についても紹介します。 |




























