コレクション名:版本大乗大方等日蔵経

折本装、黄楮紙、無界、1頁5行、1行17字、6行毎に行間空白(版心記はこの部分にあり)、丁子引原表紙、巻第十は巻末一紙欠。  六行ごとに行間余白が広いのは一頁六行の折本装とすることを前提としたもので、宋・元版に共通して見られるが、本経の書風・紙質ならびに料紙を続紙仕立とした後印刷した手法は和版の特徴をもっており、宋・元版の模刻と考えられる。 本書の体裁は唐招提寺所蔵宋版一切経(重文)附指定の五部大乗経(和版)と版式が酷似しており、それと同版か。なお唐招提寺本「五部大乗経」は元代の磧砂延聖院版刊記を模刻、本書も同版の模刻であろう。その開版は南北朝時代、春日版か。