コレクション名:紺紙金字法華経(嘉元四年金沢貞顕寄進記)

巻4のみ平安時代の紺紙金字経各巻ともに、紺紙金銀泥宝相華文の表紙を付し、見返には金銀泥釈迦説法図およびその周辺に経意絵を画いている。本紙には金界線を施し、金銅切軸を付ける。本文の筆跡は数筆に分れ、寄合書と見られる。鎌倉時代(十三世紀)の書写にかかるものであるが、巻第四は体裁などを異にし、平安時代末期頃の書写とみられる。金沢文庫を作ったことで名高い北条一族金沢実時の曾孫貞顕、常陸国の豪族大掾氏の一族と見られる平宗幹らの、武家による施入経として注目される。