コレクション名:紙本墨書万葉集巻第十一

嘉暦伝承本として著名な萬葉集巻第十一の古写本。所収歌総数470首、本文は通巻一筆で、各歌共萬葉仮名と平仮名の両仮名で併記する。帖末の嘉暦3年3月16日の伝領記によれば、本書は仏楽寺祐弁より増覚ついで金蔵寺慶俊に伝領されたもので、書写年代は鎌倉時代前期と目される。萬葉集巻第十一のまとまった古写本としては現存最古本に属し、仙覚本に先行する資料である。