コレクション名:宝治三年具注暦

紙本墨書 巻子装  宇治三年(三月十八日改元建長)の具注暦で、巻首部より十一月二十六日まで存、巻末約一ヶ月を欠く。ほぼ毎行に朱の書入れがあり、さらに諸所に墨書の書入れがある。この中には三月十八日条の改元、同二十五日条、二十七日条には大宮女院(太政大臣西園寺実氏の女)御産御祈と御産平安、皇子誕生の記事もある。この皇子は後の亀山天皇である。紙背全面に『覚禅抄』聖観音下が書写されるのがこれも鎌倉中期のものである。