データベース概要

中世地方都市データベース

Towns in Medieval Japan Database

公開年月:2008年3月


 日本中世には、どこにどのような都市があったのかを検討するために、都市の所在情報を集成したデータベースです。中世の都市は、実態が多様かつ曖昧で、また変化しやすく、一律の定義で検出することは困難です。そのため、ここでは都市ないし中世都市とは何かを定義することはせず、これまでに広い意味で都市研究の対象として取り上げられてきたものを集成しています。ただし、政権所在地である京都と鎌倉は、存在が自明で研究も非常に多いためここでは割愛し、地方都市についてのデータベースとしています。
 内容は、「都市情報」と「文献情報」の二つのデータベースから成り、互いにリンクしています。
 都市情報データベースの内容は、都市の名称、位置(都道府県、国、市町村)、都市の性格、存続時期、主な史料、などです。
 文献情報データベースは、都市を検出するために対象として取り上げた文献について、基礎的な書誌データを提示したものです。
 対象とすべき都市でまだ取り上げていないものは多いと思いますし、文献については、このような事情で、個別都市についての研究文献はまだ十分取り上げられていません。
 今後、各都市についての文献リストとしても機能するように、充実させていきたいと考えていますので、御利用の皆様からも情報の提供をお願いいたします。


データ項目の説明

<都市情報>

データ項目 内容
都市コード 個々の都市に便宜的に割り当てた固有番号。上二桁は都道府県番号。(半角数字)
都市名 都市全体の名称。当時の名称の他、現在の名称や遺跡名などを採用または併記した場合もある。
基本的に漢字表記とし、また漢字は代表的なものを採用したが、複数採用した場合もある。(全角漢字)
よみがな 都市名の読み方。原則として、『角川地名辞典』『日本歴史地名大系』の読みを参考にした。(全角ひらがな)
個別地名等 都市内部の個別町などの名称。(全角漢字)
国名 都市が所在する国。当時の呼称および位置から判明する範囲で記入した。(全角漢字)
都道府県名 都市が所在する都道府県。
市町村名 都市が所在する市町村。市町村合併等によって所在市町村の名称が変更になった場合、判明した限りで新たな市町村名を記入している。(全角漢字)
旧市町村名 原則として、『角川日本地名大辞典』または『日本歴史地名大系』(小学館)が最初に採用した時点、すなわちおよそ1970年代~90年代ころの所在市町村名。
合併等がなければ、現在の市町村名と変わらない。(全角漢字)
区分 「城下町」「宿場町」など、都市の性格を便宜的に記入した。(全角漢字)
時期(世紀) その都市が存在した時期を、対象とした研究文献の見解によって表示した。研究文献に特定の記載がない場合は、適宜推定される時期を表示した。(半角数字)
備考(史料表記等) 原史料に用いられた特別な表記とその史料名や、「楽市」など都市の特色を表す用語を記入した。(全角漢字)
備考(寺社名等) 寺内町の寺院など、都市名には必ずしも表れないが都市と関連の深い寺社名などを記入した。
研究文献 その都市を採用する典拠となった研究文献。詳細は「文献情報」に提示している。(全角漢字)
主な史料 その都市の存在を示す根拠となった史料。複数ある場合は、主なものを適宜挙げている。(全角漢字)

<文献情報>

データ項目 内容
研究文献コード 研究文献の固有記号。著者(又は編者)の略称+刊行年(西暦)。(全角漢字+半角数字)
著者 研究文献の著者。(全角漢字)
タイトル 研究文献の表題。論文名か、図書の場合は章題。(全角漢字)
所収誌・出版社 雑誌の場合は雑誌名と号数。図書の場合は書名と出版社。(全角漢字・全角数字)
年月 研究文献が刊行された西暦年と月。(半角数字)
初出 研究文献が再録である場合、その初出雑誌・図書の名称と号数。都市情報は、原則として再録された最終版によって収録している。
初出年月 初出誌等の刊行年月。(半角数字)
都道府県名 対象となった都市の所在都道府県名。(全角漢字)
国名 対象となった都市の所在国名。(全角漢字)
都市名 対象となった都市の名称。(全角漢字)
よみがな 対象となった都市の名称の読み仮名。(全角かな)