データベース概要

旧高旧領取調帳データベース

Kyudaka-Kyuryo-Torishirabecho Database

公開年月:1990年4月

 旧高旧領取調帳データベースは、木村礎氏(明治大学教授)の校訂により近藤出版社から刊行された日本史料選書のうちの「旧高旧領取調帳」全6冊を原データとして、歴博の歴史研究部と情報資料研究部が共同で作成しました。江戸時代の国・郡ごとに村名と旧領名、旧高(石高)、旧県名を収録した文献データベースです。
 「旧高旧領取調帳」は、明治政府が編纂した江戸時代の末期時における全国村名目録で、明治初年における近世村落の概要を知ることのできる貴重な資料ですが、現在は写本しか伝来していないため誤記や表記の統一性に欠けることが少なくありません。そこで、このデータベースでは誤記と思われる箇所は訂正するとともに、表記の統一性に努めました。また、新たに村名の読み仮名と現行政地名を付し、検索の便に供しました。


項目説明

項目名 内容
【通し番号】 半角英数字で入力
データ入力時につけた通し番号を表示する。
【巻】 半角英数字で入力
遺全6巻について巻数で表示する。
【編名】 半角英数字で入力
遺跡の所在地を、都道府県名を省略して表示する。
  1. 東北
  2. 関東
  3. 中部
  4. 近畿
  5. 中国・四国
  6. 九州
【ページ】 半角英数字で入力
「巻」における編名を表示する。
【旧国名】 全角漢字で入力
各編の該当ページを表示する。
【旧郡名】 全角漢字で入力
各村の所在する郡名で、その名称と区画には変遷がある。ここで示すのは、明治2年頃の郡名と区画になる。
【旧村名】 全角カタカナで入力
明治2年頃の村名で、以後数次の合併により現在は地名として消失したものもある。江戸時代に領主によって一村として掌握された村名にほぼ該当するが、上下・東西等に実態として分かれている村で一村として表示される例もある。
江戸時代中に開かれた新田村も一村の実体を持つものはここに収録される。
一村が複数の領主に分かれる場合は、それぞれの領主ごとに村名が繰り返し記される。
【旧領名】 全角漢字で入力
江戸時代の最末期、幕府滅亡時点での各村の領主名を表示する。
大名領は「何某領分」「何藩領分」「何提封」等とし、旗本領は「何某知行」、幕府領は代官名によって「何某支配」、役所所在地によっては「何代官」「何奉行支配」「何奉行預所」となる。「寺社領」「除地」もあるので、一村はいくつもの領主ごとに項目別に表示される。
領主名の中には、明治元年の戊辰戦争後の変化の結果を示した土地もある。「会津藩領分」「斗南藩領分」とは、同時点に併存したことがないはずだが、表示の一部に明治2年頃の例があることに留意が必要である。
ただし、「重原藩領分」「菊間藩領分」のような名称は、明治2年以後だが、この藩主家の所領としては明治元年以前の姿を表示する。
【旧高(1)】 半角英数字で入力(数値)
江戸時代末期の各村の領主が年貢徴収の基準とした見積生産高を表示する。
例えば、「368.41000」は368石4斗1斤で、小数点は「石」の単位である。升より細かい端数が、村によっては、この3桁下まで付けられるので、小数点以下5位まで記した。村によっては明治期以降の新開分高を記す場合は、注記がされている。
【旧高(2)】 全角漢字で入力
大部分の村では、「旧高(1)」と同数値であるが、一部の村について、「旧高(1)」の石高とは別基準で単純には比較できない貫高の表示例や、石高の記載を欠いて面積を記す例がある。これを示すために「旧高(1)」と別にこの項目を設けた。
【旧県名】 全角漢字で入力
一般的には明治4年7月、廃藩置県直後の県名を表示する。ただし、いくつかの国では明治元~2年当時の管轄状況を示すものもある。
【フリガナ】 全角漢字で入力
旧村名のフリガナを全角カタカナで表示する。
【市町村コード1~2】 半角英数字で入力
旧村名を現行政地名について、1990年度時点の全国地方自治体コードの上5桁を表示。上2桁が都道府県を示し、下3桁が市町村を示す。
【地名1~2】 全角漢字で入力
市町村コードに対応した地方自治体名を表示する。旧村名が複数に分かれる場合は表示されない。