データベース概要

土偶データベース

Jomon Period Clay Figurines Database(Dogu Database)

公開年月:1995年3月

 土偶データベースは、日本国内から出土した縄文時代の土偶について、

  1. 出土遺跡に関するデータ
  2. 出土土偶に関する諸特徴・属性データ
  3. データ出典・参考文献データ

からなる、主に“もの”資料の観察情報データベースです。約1万年続いた縄文時代の土偶の製作時期や地域ごとの特徴、形態の変遷などを知ることができます。1987年度より、全国の考古学研究者約50名によって結成された「土偶とその情報研究会」によって、全国各地の遺跡の発掘調査報告書などから作成された「土偶調査カード」を原データとしています。全40項目とその組み合わせによる検索が可能です。
 なお、本データの一部は、国立歴史民俗博物館研究報告第37集「土偶とその情報」、1992年土偶シンポジウム1埼玉大会資料集、他に刊行もされています。


項目説明

項目名 内容
【自治体コード】 半角英数字で入力
土偶出土遺跡の地域コード。
全国地方自治体コードの上5桁。
上2桁が都道府県を示し、下3桁が市町村を示す。
遺跡の都道府県が不明な場合は上2桁を00をとし、市町村が不明な場合は下3桁を000とする。
【遺跡コード】 半角英数字で入力
市町村単位の土偶出土遺跡コードで、4桁で示す。
(自治体コード+遺跡コード:9桁)で遺跡の全国的な一意識別情報を示す。
【土偶コード】 半角英数字で入力
遺跡単位の出土土偶のコードで、3桁で示す。
(自治体コード+遺跡コード+土偶コード:12桁)で土偶の全国的な一意識別情報(ID情報)を示す。
【遺跡名】 全角漢字で入力
土偶の出土した遺跡名。文献に記載された遺跡名。
【遺跡名フリガナ】 全角漢字で入力
遺跡名の読みであり、全角カタカナとする。
【所在地】 全角漢字で入力
遺跡の所在地名。
【緯度】 全角漢字で入力
遺跡の推定中心座標値。1/5万の地図から作成。単位は秒まで。
従って指示記入・作成誤差を±5㎜とすると±25m。
【経度】 全角漢字で入力
遺跡の推定座標値の東経値。緯度データと同様。
【地図名】 全角漢字で入力
遺跡が所在し、遺跡の推定中心座標値を作成した国土地理院発行の1/5万の地図名。
【時期】 全角漢字で入力
出土土偶が製作・利用されたと推測される縄文時代の時期推定区分を示す。
土偶資料は破片である場合が多く、伴出土器などからも推定不能な場合は不明であり、また指定幅が広い場合、複数の時期にまたがる。
    例:
    草創期、早期、前期、中期、後期、晩期、弥生、不明
【時期コメント】 全角漢字で入力
時期推定について、その根拠あるいは問題点等のコメント。
【土器型式】 全角漢字で入力
時期の細分化。
明らかな土偶のタイプや伴出土器型式が明白な場合の情報。
時期の細分情報であり、さらに推定しにくい。
明白な場合とおよその推定目安としての情報が混在。
【出土遺構】 全角漢字で入力
遺跡において土偶の出土した遺構。
調査報告書に記載されていない場合は不明となる。
「その他」に関しては出土遺構コメント欄参照。
    例:
    住居跡(覆土、床面、柱穴、壁溝、炉、埋甕)、
    土器捨場、ピット、墓壙、配石遺構、貝層、表土、表採
【出土遺構コメント】 全角漢字で入力
出土遺構に関するコメント。
【通称名】 全角漢字で入力
従来から通称的に命名されてきた土偶の型式名あるいはタイプ名。
破片の場合、特徴的な部分がなければ伴出土器や伴出土偶との関連から推定せざるをえない。
また中間型や変位した土偶等判断しにくい場合、複数に指定。
「その他」に関しては通称名コメント欄参照。
    例:
    板状土偶、十字形土偶、ハート形土偶、筒形土偶、
    山形土偶、みみずく土偶、遮光器土偶、ポーズ土偶、
    両面土偶、不明、その他
【通称名コメント】 全角漢字で入力
通称名の推定根拠あるいは問題点の指摘コメント。
【遺存部位】 全角漢字で入力
土偶の殆どは破損状態で出土する。
また土偶型式によっては製作時に5体の一部を抽象化してしまう場合もある(型式によっては、製作時から足や頭部等抽象化)。
出土した土偶の遺存部位を示す。破片の場合、部位不明も存在。
    例:
    完存、ほぼ完存、頭部、胸部、乳房、腹部、腕部、脚部、その他
【遺存部位コメント】 全角漢字で入力
遺存部位推定の根拠、問題点、部位に関する貫通孔や特殊なつくり、作用痕跡等のコメント。
また各コメントは、遺存する部位毎に記載。
【現存最大長】 半角英数字で入力
出土土偶の高さ。
多くが破片であり、この値はその遺存部位の大きさを示すものであって、その土偶推定の大きさではない。
【現存最大長コメント】 全角漢字で入力
最大長に関する所見。
【つくり】 全角漢字で入力
土偶の製作構造を示す。
全体が中実の場合、頭部や胸部のみ中空の場合、全体が中空の場合等、時期や型式等により複合の場合も存在する。
破片の場合全身が中空となっているかどうか判断できないため、その他としてコメント欄に部位を記載。
    例:
    中実、中空(ほぼ全身、頭部、胴・腹部、その他)
【つくりコメント】 全角漢字で入力
製作構造に関する所見。
【特記事項】 全角漢字で入力
土偶の製作段階での特徴と、土偶を使用した状況を具体的に示すと見られる痕跡等について記載。
    例:
    アスファルト等の付着(a割れ口、b表面)、彩色(a割れ口、b表面)、
    芯棒痕、擬口縁状の割れ口、ソケット状の割れ口、貫通孔、加熱による変色、
    ひび割れ等、その他
【特記事項コメント】 全角漢字で入力
特記事項の内容あるいは特殊な製作、作用痕跡に関する所見。
特記事項データ毎に記入
【所蔵者】 全角漢字で入力
土偶の所蔵者あるいは所蔵機関名。
【管理番号】 全角漢字で入力
土偶の所蔵者、あるいは所蔵機関における資料としての管理番号。
【実測者】 全角漢字で入力
実測図の場合、その作成者名。調査報告書、論文等に記載されていない場合や、不明の場合、未記載となる。
【撮影】 全角漢字で入力
写真の場合、その撮影者名。実測図と同様。
【画像】 全角漢字で入力
写真、実測図等、画像データを有する場合は「有」と入力。
更に公開画像を有する場合には、右側に「画像1」…と表示してクリックすることにより画像を表示する。
【備考】 全角漢字で入力
その土偶に関して特別な注意事項、調査所見等ある場合に、注記あるいは特記事項として記した内容である。
(用語、書式の規準は設定せず、データ作成者が任意に記述する事項)。
【文献コード】 半角英数字で入力
5桁の数値コード。上2桁が都道府県コード、下3桁がその都道府県における番号。
データ出典文献の場合と、その土偶に関する解説の文献の場合がある。
【発行年月】 半角英数字で入力
調査報告書、論文等、文献の発行年月。
【掲載誌】 全角漢字で入力
報告書・論文名の掲載誌名。
調査報告書の場合にのみ記載されるが、文献が論文や雑誌記事の場合、ここに書名が記載される。
【報告書・論文名】 全角漢字で入力
調査報告書、論文等の文献名。
遺跡名も同様であるが、ローマ数字は記号*で両サイドをかこんでアラビア数字とした。
検索データも同様とする。
【刊行所】 全角漢字で入力
報告書あるいは掲載誌の発行団体名。
【報告者・著者】 全角漢字で入力
調査報告書、論文等、文献の報告団体名、報告者または著者名。